ビョウタケとは? わかりやすく解説

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ビョウタケ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/23 08:36 UTC 版)

ビョウタケ
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 菌界 Fungi
: 子嚢菌門 Ascomycota
亜門 : チャワンタケ亜門 Pezizomycotina
: ズキンタケ綱 Leotiomycetes
: ビョウタケ目 Helotiales
: ビョウタケ科 Helotiaceae
: ビョウタケ属 Bisporella
: ビョウタケ
学名
Bisporella citrina (Batsch) Korf & S.E. Carp. [1]
和名
ビョウタケ
英名
yellow fairy cups

ビョウタケ(鋲茸[2]学名: Bisporella citrina)は、ビョウタケ科ビョウタケ属に属する菌類(子囊菌)。英語圏ではyellow fairy cups、lemon disco等として知られる。腐生菌である。日本語名のビョウタケの名は、この菌の姿が鋲に似ていることからついたものである。食用不適[3]

分布・生態

日本各地、および温帯域を中心に汎世界的に分布する[3]

木材腐朽菌[2]。ほとんど一年中見られ、主に春から秋にかけて、各種林内の朽木や落ちた枝に群生する[2][3]

形態

子実体はごく小さく、短い柄があり上部は浅い皿状[2]。傘(子囊盤)の直径は1 - 3ミリメートル (mm) 以下である[2][1]。傘は円形で滑らかであり、上面はほとんど平らで、全体に明るい橙黄色である[1][3]。粘性はない[3]。傘は時間経過と共に巻き上がっていき、色は薄くなっていく。傘の下面中央につく逆三角形の柄は、白くて短いが、柄がないこともある[2][3]。外皮層は矩形菌糸組織からなり、その菌糸側壁はガラス様[1]

側糸は糸状で、隔壁を有し、径は1 - 2マイクロメートル (μm) [3]。子囊胞子は大きさ9-14×3-5μmの長楕円形、無色、成熟するとしばしば隔壁が形成され2細胞になる[3]

類似する種

形がよく似た近縁種が多く、識別には顕微鏡が必要である[2]

同属のモエギビョウタケ(萌葱鋲茸、学名: Bisporella sulfrina)は、子実体の黄色みがより鮮やかで、ビョウタケ同様に材上に発生する[1]。胞子が小形である。ニセビョウタケ(偽鋲茸、学名: Hymenoscyphus sulcatus)は別の属に分類されるが外観はきわめて似ており、胞子の形状(しばしば両端に短い鞭状突起がある)や子実体の組織構造を詳細に観察しないと同定を誤ることがある。ただし、ニセビョウタケは、草本植物の枯れ茎などに発生する場合が多い[3]

またよく似たニセキンカクアカビョウタケ(偽菌核赤鋲茸、学名: Dicephalospora rufocornea)も、枯れた材の上に発生する点でも共通しているが、子実体がオレンジ色で上部が窪まない[2]。胞子が細長い円筒状から紡錘状をなすとともに、その両端に粘着物質の小塊を有すること・子実体の柄の基部に黒い塊状の菌糸組織を生じることで区別され、別科(キンカクキン科)に分類されている。

脚注

参考文献

外部リンク






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