ヒルベルトの定理90
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/12 14:55 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動数学、特に体論において、ヒルベルトの定理90 (Hilbert's Theorem 90) は、体の巡回拡大に関する重要な定理である。
ステートメント
K/k を n 次巡回拡大で、そのガロワ群を G とし、σ が G を生成するとする。このとき、β∈K に対して、ノルム NK/k(β) が 1 であることと、ある 0≠α∈K が存在して β=α/σα となることは同値である。
加法版
K/k を n 次巡回拡大で、そのガロワ群を G とし、σ が G を生成するとする。このとき、β∈K に対して、トレース TrK/k(β) が 0 であることと、ある α∈K が存在して β=α−σα となることは同値である。
群コホモロジーを用いた表現
K/k を有限次ガロワ拡大、G をそのガロワ群とする。このとき
ウィキソースにDavid Hilbert, Gesammelte Abhandlungen, Erster Band, 7. Kapitel, Satz 90の原文があります。
- Serge Lang (2002). Algebra. Graduate Texts in Mathematics. 211 (Rev. 3rd ed.). Springer Verlag. ISBN 978-0-387-95385-4.
- 桂利行『代数学III 体とガロア理論』東京大学出版会〈大学数学の入門3〉、2005年。 ISBN 978-4-13-062953-9。
- 雪江明彦『代数学2 環と体とガロア理論』日本評論社、2010年。 ISBN 978-4-535-78660-8。
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