ヒドランゲノールとは? わかりやすく解説

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ヒドランゲノール

分子式C15H12O4
その他の名称ヒドランゲノール、Hydrangenol、3,4-Dihydro-8-hydroxy-3-(4-hydroxyphenyl)-1H-2-benzopyran-1-one、3-(4-Hydroxyphenyl)-8-hydroxy-3,4-dihydro-1H-2-benzopyran-1-one、3-(4-Hydroxyphenyl)-8-hydroxyisochroman-1-one
体系名:3,4-ジヒドロ-8-ヒドロキシ-3-(4-ヒドロキシフェニル)-1H-2-ベンゾピラン-1-オン、3-(4-ヒドロキシフェニル)-8-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-1H-2-ベンゾピラン-1-オン、3-(4-ヒドロキシフェニル)-8-ヒドロキシイソクロマン-1-オン


ヒドランゲノール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 13:50 UTC 版)

ヒドランゲノール(hydrangenol)は、化学構造上はデヒドロイソクマリン類に分類される有機化合物の1つである。アジサイ科Hydrangea)に含まれている場合がある。

構造

ヒドランゲノールの構造。8位はイソクマリン環

に付いている水酸基が結合している炭素の番号である。4'位はベンゼン環に付いている水酸基が結合している炭素の番号である。

ヒドランゲノールに「ol」とアルコールを意味する接尾語が付いており、イソクマリン環の8位と、ベンゼン環の4位に水酸基が結合している。また、その構造から明らかなように、イソクマリン環の3位の炭素、つまり、イソクマリン環にベンゼン環が結合している炭素は、キラル中心であり、1対の鏡像異性体が存在する。

所在

アジサイHydrangea macrophylla)には、ヒドランゲノールの8位に結合している水酸基にグルコースがエーテル結合した配糖体であるヒドランゲノール-8-O-グルコシドとしても含有されている[1]。なお、アジサイの変種と言われるアマチャHydrangea macrophylla Seringe var. thunbergii)にも含有されている[1]

また、Hydrangeae Dulcis Foliumには、ヒドランゲノールの4'位に結合している水酸基にグルコースが結合した配糖体が含有されており、右旋性の(+)-ヒドランゲノール-4'-O-グルコシドが含まれている[2]。これに加えて、左旋性の(-)-ヒドランゲノール-4'-O-グルコシドも含まれている[3]

出典

  1. ^ a b Matsuda, Hisashi; Simoda, Hiroshi; Yamahara, Johji; Yoshikawa, Masayuki (1999). “Effects of phyllodulcin, hydrangenol, and their 8-O-glucosides, and thunberginols A and F from Hydrangea macrophylla Seringe var. thunbergii Makino on passive cutaneous anaphylaxis reaction in rats.”. Biological & Pharmaceutical Bulletin 22 (8): 870-872. doi:10.1248/bpb.22.870. PMID 10480329. INIST:1959604. 
  2. ^ Yoshikawa, M.; Matsuda, H.; Shimoda, H.; Shimada, H.; Harada, E.; Naitoh, Y.; Miki, A.; Yamahara, J. et al. (1996). “Development of bioactive functions in Hydrangeae Dulcis Folium. V. On the antiallergic and antimicrobial principles of Hydrangeae Dulcis Folium. (2). Thunberginols C, D, and E, thunberginol G 3′-O-glucoside, (-)-hydrangenol 4′-O-glucoside, and (+)-hydrangenol 4′-O-glucoside”. Chemical & Pharmaceutical Bulletin 44 (8): 1440-1447. doi:10.1248/cpb.44.1440. PMID 8795265. INIST:3226693. 
  3. ^ Yoshikawa, M.; Uchida, E.; Chatani, N.; Kobayashi, H.; Naitoh, Y.; Okuno, Y.; Matsuda, H.; Yamahara, J. et al. (1992). “Thunberginols C, D, and E, new antiallergic and antimicrobial dihydroisocoumarins, and thunberginol G 3′-O-glucoside and (-)-hydrangenol 4′-O-glucoside, new dihydroisocoumar in glycosides, from Hydrangeae Dulcis Folium”. Chemical & Pharmaceutical Bulletin 40 (12): 3352-3354. doi:10.1248/cpb.40.3352. PMID 1363465. 

ヒドランゲノール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/24 02:00 UTC 版)

「デヒドロイソクマリン」の記事における「ヒドランゲノール」の解説

詳細は「ヒドランゲノール」を参照 植物のアマチャHydrangea macrophylla Seringe var. thunbergii)には、ヒドランゲノールの8位に結合している水酸基グルコースエーテル結合した配糖体であるヒドランゲノール-8-O-グルコシド含有されている。

※この「ヒドランゲノール」の解説は、「デヒドロイソクマリン」の解説の一部です。
「ヒドランゲノール」を含む「デヒドロイソクマリン」の記事については、「デヒドロイソクマリン」の概要を参照ください。

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