パリのアメリカ人 (劇団四季)とは? わかりやすく解説

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パリのアメリカ人 (劇団四季)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/24 01:49 UTC 版)

パリのアメリカ人
初演 2019年1月20日
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パリのアメリカ人』(パリのアメリカじん、An American In Paris)は、アメリカ映画『巴里のアメリカ人』を原作として劇団四季が制作および上演するミュージカル作品である。

概要

2017年5月31日に上演決定が発表され、同年9月に出演バレエダンサーの公開オーディションを開催した[1]2018年9月3日には東京都港区で制作発表会見を開き、ジェリー・マリガン役に酒井大松島勇気吉岡慈夢高橋伊久磨、リズ・ダッサン役に石橋杏実・近藤合歓・篠原真梨子、アダム・ホックバーグ役に斎藤洋一郎・俵和也・神永東吾、アンリ・ボーレル役に小林唯加藤迪・山下啓太、マイロ・ダヴェンポート役に岡村美南宮田愛加藤あゆ美、マダム・ボーレル役に秋本みな子佐和由梨、ムッシュー・ボーレル役に味方隆司増田守人、オルガ役に木村智秋大岡紋、Mr.Z役に金久烈荒木啓佑がそれぞれ出演候補キャストとして発表された[2]

あらすじ

ナチス・ドイツによるフランス占領が終わり、自由が戻りつつあるパリ。絵を愛好するアメリカのGIジェリー・マリガンは、帰国せずにパリに残ることを決心する。ジェリーはナチス狩りや女性への暴行等、まだ治安の悪い街で、一人の女性を助け心惹かれる。

ジェリーは、あるカフェに入ると、そこには足に後遺症が残る元GIのアダム・ホックバーグが、ピアニストとして居候していた。そのカフェには、親の反対を押し切って歌手を目指すフランス人アンリ・ボーレルも常連だった。芸術を愛する三人の青年は、すぐに意気投合する。

ジェリーはアダムの紹介で、彼が伴奏をするバレエ団のオーディションを見に行く。バレエ団は、ボーレル夫妻がパトロンを務め、さらに米国人のマイロ・ダヴェンポートが新たに出資をしようとしていた。そこにリズ・ダッサンが遅刻して現れる。しかしリズはアダムの助言と才能により、オーディションで選抜される。ジェリーは、リズが心惹かれた女性だと気付く。マイロは、リズの舞踊、アダムの音楽、そしてジェリーの舞台美術を条件に、バレエ団への出資を決める。

ジェリーはリズに言い寄り、やがて彼女を『ライザ』と呼んでその心を開くと、セーヌ川のほとりで毎日会う約束をする。リズの抜擢を何より喜んだのはマダム・ボーレルで、ひとり息子のアンリにリズへの求婚を勧める。リズは恩義のあるボーレル一家と、ジェリー、そしてバレエの間で心揺れる。さらに、バレエのレッスンを通じて、アダムとも心を通わせる。かくして三人の青年は、それぞれに愛する女性と相思相愛になったと思い込み、有頂天になる。

三人とリズ、そしてジェリーのパトロンとなったマイロは、バレエ団のパーティで鉢合わせ、事態に気が付く。そんな中、マダム・ボーレルはアンリとリズの婚約を、強引に発表する。リズへの想いが巡る中、ジェリーはマイロの愛と出資を断り、アンリも両親から自立しようとする。やがて、アンリとボーレル家に対する誤解は解け、アダムもついに曲を書き上げる。

いよいよ新作バレエの初演の日、リズは極度の緊張状態にあった。マイロは楽屋を訪ね、リズにジェリーからの手紙を手渡す。いよいよ本番のバレエが始まった。リズは心の中にジェリーを思い浮かべ、彼と一体になったかのように素晴らしい舞踊を披露する。作品は大成功で、アダムも『パリのアメリカ人』として名声を得る。だがジェリーとアダムは、リズの才能の前に、彼女は音楽と共に生きる人だと身を引く。アンリもまた、彼女への愛情から、彼女をボーレル家に対する恩義で拘束するのをやめる。

セーヌ川のほとり、いつものようにジェリーが彼女を待っている。そこに満面の笑みとともにリズが現れる。二人は肩を寄せ合い、お互いの愛情を確かめ合うのだった。

スタッフ

日本スタッフ

  • 企画・製作 : 四季株式会社
  • 日本語台本・訳詞 : 高橋知伽江
  • 演出スーパーバイザー : 坂田加奈子
  • スーパーバイザー助手 : 脇坂真人
  • 音楽監督 : 鎮守めぐみ
  • 技術監督 : 柳沢学
  • ファイト・ディレクター : 新美智士

キャスト

メインキャスト

役柄 俳優名 初出演日 初出演地
ジェリー・マリガンじぇり/ さかい/酒井大 2019年01月20日 東急シアターオーブ
まつしま/松島勇気 2019年02月22日
吉岡慈夢 2019年9月13日 名古屋四季劇場
リズ・ダッサンりす/ いしばし/石橋杏実 2019年01月20日 東急シアターオーブ
こんどう/近藤合歓 2019年02月22日
アダム・ホックバーグあだむ/ さいとう/斎藤洋一郎 2019年01月20日 東急シアターオーブ
たわら/俵和也 2019年02月1日
神永東吾 2019年10月5日 名古屋四季劇場
アンリ・ボーレルあんり/ こばやし/小林唯 2019年01月20日 東急シアターオーブ
かとう/加藤迪 2019年01月31日
山下啓太 2019年10月5日 名古屋四季劇場
マイロ・ダヴェンポートまいろ/ おかむら/岡村美南 2019年01月20日 東急シアターオーブ
みやた/宮田愛 2019年02月16日
加藤あゆ美 2019年9月21日 名古屋四季劇場
マダム・ボーレルまだむ/ あきもと/秋本みな子 2019年01月20日 東急シアターオーブ
さわ/佐和由梨 2019年02月11日
ムッシュー・ボーレルむっしゅ/ あじかた/味方隆司 2019年01月20日 東急シアターオーブ
ますだ/増田守人 2019年02月1日
オルガおるが/ きむら/木村智秋 2019年01月20日 東急シアターオーブ
おおおか/大岡紋 2019年03月1日
ミスターZみすた/ かねひさ/金久烈 2019年01月20日 東急シアターオーブ
あらき/荒木啓佑 2019年01月29日

※太字はオリジナルキャスト

アンサンブルキャスト

俳優名 初出演日 初出演地
よしおか/吉岡慈夢 2019年01月20日 東急シアターオーブ
もぜれすすき/ツェザリ・モゼレフスキー
てるぬま/照沼大樹
たなか/田中勇人
みながわ/皆川知宏
たかはし/高橋伊久磨
わたなべ/渡邉寿宏
しのはら/篠原真梨子
よしむら/吉村菜奈子
もりた/森田美穂
たけだ/武田恵実
しおすみ/塩住珠希
ふじもと/藤本典子
むらかみ/村上今日子
やまざき/山崎遥香
ひらい/平井佑季
もり/森真琴 2019年01月26日 東急シアターオーブ
こじま/小島絵里衣 2019年01月29日 東急シアターオーブ
せきの/関野ひとみ 2019年01月29日
すずきれ/鈴木伶央 2019年02月2日 東急シアターオーブ
よしだれ/吉田蓮 2019年03月19日 KAAT神奈川芸術劇場
のだ/野田彩恵子 2019年04月10日 KAAT神奈川芸術劇場
ごとうい/後藤いずみ 2019年04月12日 KAAT神奈川芸術劇場
かせ/加瀬愛実 2019年05月18日 KAAT神奈川芸術劇場
かるべ/軽部智子
のむら/野村天氣 2019年05月19日 KAAT神奈川芸術劇場

※太字はオリジナルキャスト

上演記録

脚注 

  1. ^ 劇団四季「パリのアメリカ人」19年に上演”. 毎日新聞 (2017年5月31日). 2018年11月29日閲覧。
  2. ^ 劇団四季 新作は「パリのアメリカ人」 製作発表会見”. 毎日新聞 (2018年9月3日). 2018年11月29日閲覧。

外部リンク




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