バルトの用法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/08 18:59 UTC 版)
ロラン・バルトは、共通の意見あるいは慣例を指すためにこの語を用いた。ある社会の硬直化した価値観であるそれは、芸術家ないし批評家の活力を脅かすので、常に革新あるいはパラドックス ( PARADOX = para + doxa ) によって反撃されなければならない。しかしながらこれは終わりのない過程となる。なぜならばその時々のパラドクス自体が、後の時代の慣例 (CONVENTION) となり、今度はそれが新たな他のパラドクスに取って代わられる運命にあるからである。したがってバルトにとっての理論的な企てとは、自らのドクサに挑戦し、自らを絶えず解体あるいは転覆することにあった。
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