バラク_8_(ミサイル)とは? わかりやすく解説

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バラク 8 (ミサイル)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/30 15:39 UTC 版)

バラク 8
種類 艦隊防空ミサイル
製造国

イスラエル

インド
就役 2013年[1]
性能諸元
ミサイル直径 0.54 m[1][2]
ミサイル全長 4.5 m[1][2]
ミサイル翼幅 0.94 cm[1][2]
ミサイル重量 275 kg[1][2]
弾頭 60 kg[1][2]
射程 100 km (54 nmi)[3]
推進方式 固体燃料ロケット
誘導方式 中途航程: 指令誘導
終末航程: ARHまたはIIR[2]
飛翔速度 マッハ2[2]
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バラク 8英語: Barak 8)は、イスラエルインドが共同開発した艦隊防空ミサイル[3][1]。また陸上用にダウンサイジング化したバラク MRも派生したほか、後にはより長射程のミサイルもラインナップに加えて、モジュラー化スケーラブル化したバラク MXシステムへと発展した[3]

来歴

イスラエルでは、2000年にシンガポール海軍ラファイエット級フリゲート派生型(後のフォーミダブル級フリゲート)向けにバラクの長射程型(スーパーバラク)を提案したものの、この時点では採用に至らなかった[4]。しかしその後も、サール5型コルベット改良型向けの次世代防空システムとして、長射程型バラクの開発は継続されているものとみられていた[4]

その後、2000年代中盤からはインドとの共同開発が模索され、2006年1月27日には両国の合意が成立した[5]。これに基づき開発されたのがバラク 8で[5][注 1]、2009年に航空ショーで公表された[6]

設計

ミサイル本体の開発はラファエルが担当しており、同社のダービーと外見的に類似している[6]。ロケットモータは2パルス式で[6]、最大飛翔速度はマッハ2、発射直後の針路調整は推力偏向によって行う[2]。射程は初期モデルは70 kmだったが[1]、後に改良されて100 kmに延伸された[2]。また長射程型のバラク 8ERでは150 kmにまで延伸されている[3]

ミサイルの誘導方式は、中途航程では指令誘導、終末航程ではアクティブ・レーダー・ホーミング(ARH)または赤外線画像誘導(IIR)が用いられる[2]。中間指令誘導にはEL/M-2248 MF-STAR多機能レーダーが用いられる[7]

運用者と搭載艦艇

導入国(バラク MXも含む)

脚注

注釈

  1. ^ 当初はバラク NG(Next Generation)と称されていた[1]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i 多田 2015, pp. 78–79.
  2. ^ a b c d e f g h i j 多田 2022, p. 25.
  3. ^ a b c d Missile Defense Advocacy Alliance 2018.
  4. ^ a b Hooton 2001.
  5. ^ a b “Elta Systems begins building MF-STAR model”. International Defence Review. (7 2006). 
  6. ^ a b c “Barak-8 makes show debut”. Jane's Missiles & Rockets. (8 2009). 
  7. ^ 多田 2022, p. 173.
  8. ^ IISS 2024, p. 181.
  9. ^ IISS 2024, pp. 269–270.

参考文献

関連項目




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