トレーポレモスの妻
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/07 03:17 UTC 版)
このポリュクソーは、アルゴスの出身で、ヘーラクレイダイのトレーポレモスの妻である。トレーポレモスがリキュムニオス殺害の罪で追放されたとき、2人はすでに結婚しており、夫の亡命に従ってロドス島に渡った。トレーポレモスとの間には1児が生まれたが、トレーポレモスがトロイア戦争で戦死したため、女王としてロドス島を支配した。 のちに友人のヘレネーがポリュクソーを頼ってロドス島に亡命してきた。ヘレネーはメネラーオスの死後、ニーコストラトスとメガペンテースによってスパルタを追放されたのだった。ヘレネーがやって来るとポリュクソーは夫の死の原因を作ったヘレネーに復讐した。すなわち、侍女たちに命じて復讐の女神エリーニュスの格好をさせ、入浴の最中のヘレネーを捕らえて木の枝に首を吊るさせた。ロドス島のヘレネーの神域はこの故事に由来するという。 別の話によると、メネラーオスとヘレネーは帰国の際にロドス島に寄港しようとした。するとポリュクソーはロドス人を率いて海岸に現れて、ヘレネーを殺そうとした。そのためメネラーオスは侍女にヘレネーの格好をさせて彼らに引き渡したところ、彼らはこの女をヘレネーと疑わずに殺したので、メネラーオスは無事にロドス島を出港することが出来たという。
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