トリプル・ホルン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 06:05 UTC 版)
トリプル・ホルン(Triple Horn)とは、1本の楽器で3種類の調性を切り替えられるようにしたものであり、1965年にイギリスロンドンのパックスマン社(Paxman)によって開発された。高音域を演奏し易いが中低音域の音色が劣るHigh-F管、中低音域の音色は優れているが高音域の演奏が難しいF管、そして両者の中間の性質を持つB♭管の3つを組み込むことで、多様なジャンルの楽曲で要求される幅広い音域に1本の楽器で対応することが可能となる。 しかし、トリプル・ホルンは高価であり、楽器が重く長時間の演奏には体力を要する。その重量と複雑な管体レイアウトのため、独特のボリューム感のある音色となり、バロック音楽などで求められる軽く明るい音を出すのが難しい。これらの問題のため、トリプル・ホルンはあまり広く普及しておらず、さらなる改良が望まれている。
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