デュシェンヌ型筋ジストロフィーの筋病理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 16:06 UTC 版)
「筋ジストロフィー」の記事における「デュシェンヌ型筋ジストロフィーの筋病理」の解説
筋ジストロフィーの筋病理の主要所見は筋線維の壊死と再生である。筋線維の壊死と再生に関しては以下の様な説明がされている。ジストロフィン欠損に起因する膜の異常があり、細胞外液が細胞内に流入する。外液中には高濃度のカルシウムが存在するためそれが筋細胞に入ると筋肉は過収縮をおこす。これがopaque線維と考えられる。高濃度カルシウムが存在するとカルパインなどの酵素が活性化され自己消化を起こし、筋肉は崩壊し、貪食細胞の侵入を許すことになる。筋ジストロフィーでは筋再生が活発であるが、再生は壊死を代償しない。そのため筋線維は次第に数を減らし、末期には筋線維はほとんど消失し、脂肪組織と結合組織で置換される。骨格筋のみならず、心筋や横隔膜もおかされ、心不全または呼吸不全が死因のひとつとなる。
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