ダーティ・リアリズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/12 07:09 UTC 版)
「批判的地域主義」の記事における「ダーティ・リアリズム」の解説
批判的地域主義はある程度の地域的・歴史的な文脈が残っており、地域の連帯・共同体があることが前提である。そのため都市の工業地帯やスラムなどでは機能しない。そこでルフェーヴル(en)は、映画『ブレードランナー』(1982)などに言及しつつ、都市のありのままの姿を見つめる「ダーティ・リアリズム(en)」の建築を提唱した。 大都市にはインターナショナル・スタイルの高層建築物が建ち、他の国の大都市と類似した環境になりやすい。ダーティ・リアリズムのように、その環境を都市の<地域的>な個別性として設計することで、インターナショナリズムと地域主義の二重化が可能になる。 具体的には、ジャン・ヌーヴェルのネマウサス1(fr)(1987)、ジャン・ヌーヴェルとミィルト・ヴィタール(fr)のONYX文化センター(fr)(1988)、レム・コールハースのマコーミック・トリビューン・キャンパス・センター(en)(2003)、モーフォシス(en)、フランク・ゲーリーなど。 アトリエ・ワン+黒田潤三の『メイド・イン・トーキョー』(鹿島出版会,2001年)もダーティ・リアリズム的まなざしをもつ。 ジャン・ヌーヴェル、ネマウサス1(1987) ジャン・ヌーヴェルとミィルト・ヴィタール、ONYX文化センター(1988) レム・コールハース、マコーミック・トリビューン・キャンパス・センター(2003) モーフォシス、カルトランス第7地区本部ビル(2004)
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