ダニ以外のものが関わる例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/08 00:56 UTC 版)
またダニ室における双利共生的関係の話ではあるが、ダニが関わらない例も知られている。カリフォルニアでのワタ Gossypium hirsutum var. Acala Maxxaにおいてダニ室の口を塞ぐなどの実験を行い、その結果としてダニ室の存在することでその密度が直接に高まるのは2種群のカメムシと1種のアザミウマであり、いずれもがワタの害虫に対する強い捕食者であった。カメムシは1つはオオメナガカメムシ属 Geocoris の複数種、もう1つはヒメハナカメムシ類の1種 Orius tristicolor であり、アザミウマはミカンキイロアザミウマ Francliniella occidentalis である。またこれらの種の密度の上昇はハダニやアブラムシ、コナジラミの密度低下にも直接に結びついていた。またこれらのカメムシの卵はダニ室内に産卵された場合、外に産卵された場合より寄生者に攻撃される率が低かった。このようなことから、この植物の場合、ダニ室が害虫の捕食者を守ることで間接的な防御になっているのではあるが、その対象はダニではなく昆虫であると考えられる。
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