セルフラップ機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 07:55 UTC 版)
「自動空気ブレーキ」の記事における「セルフラップ機構」の解説
旧態的なブレーキハンドルを装備した自動空気ブレーキにおける運転形態は前述のとおり、通常、ブレーキ弁の開放時間に応じてブレーキ管が減圧され、それに応じてブレーキ力が強くなっていくものであり、これを使いこなすには熟練技術を必要とした。これに対し、WABCOが開発したものがブレーキ弁の開放角度に応じてブレーキ管を減圧するセルフラップ機構である。 セルフラップ機構のブレーキハンドルはブレーキノッチが刻まれており、この開放度に応じてブレーキ力が強まる。この機構の採用によりブレーキ操作が簡便になり、また容易に必要に応じたブレーキ力を確保できるため運転時間の短縮にも貢献する。 日本においてはDE10形ディーゼル機関車で採用され、また気動車の高速化・ブレーキ応答性改善のためキハ90系で試作された後、キハ181系で量産化された。 なお日本ではセルフラップ機構が電磁直通ブレーキ及び電気指令式ブレーキ特有と一般に誤解されている。これは私鉄高性能電車群や101系電車登場後も、自動空気ブレーキでは国鉄私鉄問わず旧態依然としたA動作弁を前提としたブレーキハンドルが採用され続けた事による弊害である。実際にはKU動作弁開発後の国鉄自動ブレーキ車は原則としてセルフラップ機構を採用している。
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