クライシュ族とカリフ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/19 13:38 UTC 版)
「クライシュ族」の記事における「クライシュ族とカリフ」の解説
預言者ムハンマドがクライシュ族であったことから、伝統的にムスリムの最高指導者であるカリフ(ハリーファ)はクライシュ族でなければならないという意見は根強い。とりわけシーア派はムハンマドの従兄弟・娘婿のアリーとその子孫のみが女系でも男系でもムハンマドに最も近縁であり、唯一ムスリムの指導者たる資格があると主張した。 対してスンナ派は初期カリフがクライシュ族内から互選で選ばれたことから、ムハンマドとの血縁の近さは必ずしも絶対的なものではないとし、クライシュ族であれば多少血縁が遠くても良いとする。そのためややムハンマドとは血縁が薄いウマイヤ朝、アッバース朝の統治を認めた。またスンナ派世界では後にはクライシュ族でなくともカリフを名乗るものが出始め、最終的にはトルコ人のオスマン家がカリフを称するに至ったため、クライシュ族の血の論理も崩壊したといえる。
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