クッキー・アンド・ザ・カップケイクスとは? わかりやすく解説

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クッキー・アンド・ザ・カップケイクス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/11 14:50 UTC 版)

クッキー・アンド・ザ・カップケイクス
基本情報
別名
  • ブギ・ランブラーズ
  • クッキー・アンド・ヒズ・カップケイクス
出身地 アメリカ合衆国 ルイジアナ州
ジャンル スワンプ・ポップ
活動期間 1950年代 - 1970年代
レーベル
旧メンバー
  • シェルトン・ダナウェイ
  • ヒューイ・ティエリー
  • シドニー・レイノード
  • マーシャル・ラデイ
  • アーネスト・ジェイコブズ
  • ジョー・ランドリー
  • アイヴォリー・ジャクソン

クッキー・アンド・ザ・カップケイクスCookie And The Cupcakes、あるいはCookie And His CupcakesCookie With The Cup Cakesとの表記もあり)は、アメリカ合衆国ルイジアナ州南部を拠点としたスワンプ・ポップ・バンドであった。1959年のヒット曲「Mathilda」(「Matilda」との綴りもあり)で知られており、この曲は非公式ながらスワンプ・ポップのアンセムと言われた[1]

来歴

バンドはシェルトン・ダナウェイ(Shelton Dunaway、1934年8月3日 - 2022年11月19日)をリーダーとし[2][3]、ブギ・ランブラーズの名前で活動を開始している。ルイジアナ州ロアノーク出身のハリー・"クッキー"・ティエリー(Huey "Cookie" Thierry、1936年8月13日 - 1997年9月23日)が1952年に加入し[4]、リード・ヴォーカルとテナー・サックスのパートをダナウェイと分け合った[2]

その他のオリジナル・メンバーはシドニー・"ホット・ロッド"・レイノード(Sidney "Hot Rod" Reynaud、テナー・サックス)、マーシャル・ラデイ(Marshall Laday)あるいはルディー(LeDee、ギター)、アーネスト・ジェイコブズ(Ernest Jacobs、ピアノ)、ジョー・"ブルー"・ランドリー(Joe "Blue" Landry、ベース)、アイヴォリー・ジャクソン(Ivory Jackson、ドラムス)という面々であった[5]。バンドはレイクチャールズを拠点に活動した。

彼らの活動は1953年にレイクチャールズのムーランルージュ・クラブのハウス・バンドとして始まった[6]。1955年にブギ・ランブラーズはゴールドバンド・レコードよりシングル「Cindy Lou」/「Such As Love」をリリースした[7]。彼らは地元で人気のライヴ・バンドとなり、ジェリー・リー・ルイスファッツ・ドミノとツアーに出た。1956年、クッキーはフロントマンとなり、これに伴いバンド名はクッキー・アンド・ザ・ブギー・ランブラーズに変更された[2]。それから間もなく、彼らは冗談ぽく観客が叫んだのを耳にし、最終的にカップケイクスという名前に変更したのだった[2]。1957年に彼らは看板曲となった「Mathilda」をジャッド・レコードにレコーディングしている。当初はこの曲をレコーディングできずに苦労したものの、彼らは地元ラジオ局KAOKのスタジオを使わせてもらうことになった[6]

この曲は、1959年初頭にビルボードのポップ・チャートに15週に渡りランクイン、最高位47位を記録し[8][9]、非公式なスワンプ・ポップのアンセムとして知られるようになった[10]

続いて彼らは1960年代初頭に「Belinda」、「Betty And Dupree」、「Got You On My Mind」などの楽曲をリリースしている。これらの楽曲は商業的には「Mathilda」に及ばなかったが、高い評価を受けている。「Got You On My Mind」は、1963年5月にBillboard Hot 100の94位に食い込む結果を残している[2][9]。彼らはクーリー・レコードからもレコードをリリースしている[11]

1965年8月、ティエリーは音楽業界外の仕事のためにロサンゼルスに移住[4]、カップケイクスは彼抜きでの活動を余儀なくされた[2]。クッキーの後任となったのはリード・シンガーのリトル・アルフレッド(またはリル・アルフレッド)バビーノ(Little AlfredまたはLil Alfred Babino、1944年1月5日 レイクチャールズ生まれ - 2006年11月14日)であった。アーネスト・ジェイコブズがバンド・リーダーとなり、何年か活動を続けたが、1970年代初頭頃に活動を停止している。

ティエリーは1990年代に再発見され、以後バンドの面々と再会して1997年に彼が亡くなるまで、時折ブルース・フェスティバルのステージに立つようになった。その後はバビーノがバンド・リーダーとなり、ルイジアナ州およびテキサス州南西部のクラブで活動を続けた。バビーノは2006年、レイクチャールズの自宅で自殺した[12][13]

ディスコグラフィー

[14]

アルバム

  • 1974年 『3 Great Rockers!』 (Jin)
  • 1976年 『The Legendary Cookie And The Cupcakes』 (Goldband)
  • 1978年 『By Request Vol. 2』 (Jin)

コンピレーション・アルバム

  • 1981年 『From Louisiana Bayou』 (P-Vine Special)
  • 1985年 『King Of Swamp Pop』 (Ace)
  • 1985年 『From Louisiana Bayou』 (P-Vine)
  • 1993年 『By Request』 (Jin)

シングル

  • 1955年 「Cindy Lou」/「Such As Love」 (Goldband) ※ブギ・ランブラーズ名義
  • 1958年 「Mathilda」/「Married Life」 (Judd/Khoury's)
  • 1959年 「Until Then」/「Close Up The Back Door」 (Judd/Lyric)
  • 1960年 「Matilda Has Finally Come Back」/「A Part Of Everything」 (Mercury)
  • 1962年 「I've Been So Lonely」/「Got You On My Mind」 (Lyric/Chess)
  • 1963年 「Mathilda」/「I'm Twisted」(Lyric/Paula)
  • 1963年 「All My Lovin' Baby」/「I Heard That Story Before」(Lyric)
  • 1963年 「Breaking Up Is Hard To Do」/「I Cried」 (Lyric/Paula)
  • 1963年 「Got You On My Mind」/「Belinda」 (Jin)
  • 1964年 「Even Though」/「Walking Down The Aisle」 (Lyric/Jewel)
  • 1964年 「Charged With Cheating」/「Hey Little School Girl」 (Lyric)
  • 1964年 「Sea Of Love」/「It Happens Every Time」 (Lyric)
  • 1965年 「Belinda」/「Trouble In My Life」 (Lyric/Paula)
  • 1965年 「Long Time Ago」/「Kissing Someone Else」 (Lyric)
  • 1975年 「You Gonna Need Meケイティ・ウェブスターの共演)」/「Matilda Finally Come Back Home」 (Goldband)

脚注

  1. ^ Cookie and the Cupcakes”. Rockabilly.nl. 2015年9月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年2月10日閲覧。
  2. ^ a b c d e f Bernard, Shane (1996-09-01). Swamp pop: Cajun and Creole rhythm and blues. University Press of Mississippi. pp. 115–124. ISBN 978-0-87805-876-1. https://archive.org/details/swamppopcajuncre00bern 
  3. ^ Eagle, Bob; LeBlanc, Eric S. (2013). Blues - A Regional Experience. Santa Barbara: Praeger Publishers. p. 308. ISBN 978-0313344237 
  4. ^ a b Eagle and LeBlanc, Blues - A Regional Experience, p. 384
  5. ^ Goldband Artist Cookie and the Cupcakes”. 2008年3月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年7月28日閲覧。
  6. ^ a b Bogdanov, Vladimir; Woodstra, Chris; Erlewine, Stephen (2003-08-01). All music guide to soul: the definitive guide to R&B and soul. Article by Craig Harris. Backbeat Books. p. 165. ISBN 978-0-87930-744-8 
  7. ^ Boogie Ramblers* – Cindy Lou / Such As Love”. Discogs. 2025年3月28日閲覧。
  8. ^ Whitburn, Joel (2013). Joel Whitburn’s Top Pop Singles, 14th Edition: 1955-2012. Record Research. p. 191 
  9. ^ a b Cookie And His Cupcakes-Chart History”. Billboard. 2025年3月28日閲覧。
  10. ^ Bernard, Shane (2010年3月8日). “Swamp Pop Music”. 2011年6月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年8月28日閲覧。
  11. ^ Larkin, Colin (2006). The Encyclopedia of Popular Music (4th ed.). Oxford University Press. ISBN 978-0397518487 
  12. ^ “[">https://www.ancestry.com/ Ancestry | Genealogy, Family Trees & Family History Records]”. Ancestry.com. 2020年2月10日閲覧。
  13. ^ Remembering Lil’ Alfred BABINO (1944 - 2007)”. 2017年1月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年3月28日閲覧。
  14. ^ Cookie & His Cupcakes Discography: Vinyl, CDs, & More”. Discogs. 2025年3月28日閲覧。

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