クォーターに関する用語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 14:50 UTC 版)
「クォーター (紋章学)」の記事における「クォーターに関する用語」の解説
クォータリー (Quarterly) パーティ・パー・クロスとほぼ同じ意味で、フィールドの中央で交差する垂直と水平の線でフィールドを4つに分割することを意味するが、2つの意味があり、それぞれの意味は後に続く記述で次のとおりに判断する。クォータリーの後にティンクチャーを2つ指定した場合、1つ目のティンクチャーを向かって左上と右下の領域に、2つ目のティンクチャーを右上と左下の領域に適用するフィールドを意味する。クォータリーとだけ言った場合は、4分割であるが、クォータリー・シックスティーン (quarterly sixteen) と記述した場合はそれぞれのフィールドを更に4分割した16分割になる。 クォータリーの後に紋章記述を続けた場合、十字に分割された4つのフィールドそれぞれに対応する紋章記述を書く。マーシャリング後の紋章に頻繁に見かけられ、向かって左上、右上、左下、右下の順に格の高い家系の紋章を表し、紋章記述もその順番で記述する。ただし、マーシャリングの場合以外でも紋章をクォータリーで分割するのを妨げない。クォータリーによる分割の場合はどのフィールドにどのような図柄を描くのかわかるように地の色を示すティンクチャーの前に first (1st), second (2nd), third (3rd), fourth (4th) 又は I, II, III, IV と明示的に場所を記述する。特に統合する紋章が2つの場合(かつパーティ・パー・ペイルによるディミディエイション又はインペイルメントを用いない場合)は、左上と右下の領域に格上の家の紋章を示し、右上と左下の領域に他方の家の紋章を示すのが慣例であるため、格上の家の紋章記述の前に I and IV 、格下の家の紋章記述の前に II and III と記述する。3つの紋章を組み込む場合は、左上 (I) と右下 (IV) の領域に最も格上の家の紋章、右上 (II) にそれに続く家柄の紋章、左下 (III) に最も格下の家の紋章を示すか、最上位の紋章が左上 (I) 、それに次ぐ紋章が右上 (II) と左下 (III)、最下位の紋章が右下 (IV) という配置をする。 グランド・クォータリー クォータリーで分割したフィールドを更にクォータリーで分割する場合、グランド・クォータリー (grand-quarterly) という記述を用いる。次の紋章記述は、エノー伯とヴィッテルスバッハ家の紋章を統合したものである。Quarterly, I and IV fusilly in bend argent and azure; II and III grand-quarterly I and IV Or a lion rampant sable, armed and langued gules; II and III Or a lion rampant gules, armed and langued azure.
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