ギンツブルグ-ランダウ理論
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ギンツブルグ-ランダウ理論は、1950年にロシアで発表された超伝導を説明する現象論で、ランダウの相転移の理論と平均場理論を基にしている。Ψで表される秩序(オーダー)パラメータと呼ばれる超伝導の秩序の程度を表すパラメータを用いたのが特徴で、ベクトルポテンシャルAによるギンツブルグ-ランダウ方程式で表される。
- 1 ギンツブルグ-ランダウ理論とは
- 2 ギンツブルグ-ランダウ理論の概要
- 3 線形ギンツブルグ-ランダウ方程式
- 4 ギンツブルグ-ランダウモデルの飽和
- 5 参考文献
ギンツブルグ-ランダウ方程式
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「ギンツブルグ-ランダウ理論」の記事における「ギンツブルグ-ランダウ方程式」の解説
自由エネルギーを変分すると α ψ + β | ψ | 2 ψ + 1 2 m ( − i ℏ ∇ − 2 e A ) 2 ψ = 0 {\displaystyle \alpha \psi +\beta |\psi |^{2}\psi +{\frac {1}{2m}}\left(-i\hbar \nabla -2e\mathbf {A} \right)^{2}\psi =0} というギンツブルグ-ランダウ方程式を得ることができる。また、量子力学的超伝導電流は J = 2 e m ( ψ ∗ ( − i ℏ ∇ − 2 e A ) ψ ) {\displaystyle \mathbf {J} ={\frac {2e}{m}}\left(\psi ^{*}\left(-i\hbar \nabla -2e\mathbf {A} \right)\psi \right)} のように書ける。この方程式を解くことでさまざまな熱力学的量を計算することができる。 また、この方程式から得られる有用な情報として、波動関数の空間変動の特徴的な長さであるコヒーレンス長: ξ = ℏ 2 2 m | α | {\displaystyle \xi ={\sqrt {\frac {\hbar ^{2}}{2m|\alpha |}}}} と、侵入した磁場の空間変動の特徴的な長さである磁場侵入長: λ = m 4 μ 0 e 2 ψ 0 {\displaystyle \lambda ={\sqrt {\frac {m}{4\mu _{0}e^{2}\psi _{0}}}}} がある。これらの比 κ = λ / ξ {\displaystyle \kappa =\lambda /\xi } はギンツブルグ・ランダウパラメータと呼ばれ、磁場をかけたときの超伝導体の振る舞いを決定づける。 κ < 1 / 2 {\displaystyle \kappa <1/{\sqrt {2}}} では第一種超伝導体に、 κ> 1 / 2 {\displaystyle \kappa >1/{\sqrt {2}}} では第二種超伝導体になる。
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