キム・ニューカムとは? わかりやすく解説

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キム・ニューカム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/18 18:49 UTC 版)

キム・ニューカム
グランプリでの経歴
国籍 ニュージーランド
活動期間 1972 - 1973
チーム ケーニッヒ
レース数 11
優勝回数 1
表彰台回数 6
通算獲得ポイント 90
ポールポジション回数 0
ファステストラップ回数 1
初グランプリ 1972 500cc 西ドイツ
初勝利 1973 500cc ユーゴスラビア
最終勝利 1973 500cc ユーゴスラビア
最終グランプリ 1973 500cc フィンランド
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キム・ニューカム(Kim Newcombe、1944年1月2日 - 1973年8月14日)は、ニュージーランド出身のオートバイレーサー。ロードレース世界選手権(世界グランプリ)などで活躍した。

略歴

ニュージーランドのネルソンで生まれてオークランドで育ったニューカムは1963年にオーストラリアに移り住み、その後1968年にはヨーロッパに渡った[1]

1972年世界グランプリへの挑戦を開始したニューカムのバイクは、船外機メーカーであるケーニッヒのレース用2ストロークエンジンノートンギアボックスを組み合わせたハンドメイドのマシンで、レーサー仲間のジョン・ドッズとともに開発したものだった。ニューカムは他のライバルたちとは異なり、ライディングだけでなくマシンの開発、製作、メンテナンスなど全てをこなすことのできるライダーだった。ニューカムはこのマシンで1973年ユーゴスラビアGPでグランプリ初勝利を挙げており、ケーニッヒのマシンは1967年ホンダの撤退以来グランプリを支配し続けてきたMVアグスタにストップをかける可能性を示した[2][3]

しかし1973年8月11日、シルバーストン・サーキットで行われたノン・タイトルレースに出場したニューカムは重傷を負ってしまう。レース前にコースを歩いて確認したニューカムは、ストウ・コーナーの外側にストローバリアを設置するように主催者に頼んだが、主催者側は「必要ない」としてこれを拒否した。そして決勝レース、まさに問題としていたストウ・コーナーでクラッシュしたニューカムはコンクリートの壁に激突してしまったのである。この事故で頭部にひどい怪我を負ったニューカムは、その3日後に死亡した[1]

2006年、ニュージーランドでニューカムを題材としたドキュメンタリー映画『Love, Speed & Loss』が公開された。この映画のナレーションはニューカムの未亡人であるジェニーンがつとめた[2]

主な戦績

ロードレース世界選手権

1969年から1987年までのポイントシステム

順位 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
ポイント 15 12 10 8 6 5 4 3 2 1
  • 凡例
  • ボールド体のレースはポールポジション、イタリック体のレースはファステストラップを記録。
クラス マシン 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 ポイント 順位 勝利数
1972 500cc ケーニッヒ GER
3
FRA
10
AUT
-
ITA
-
IOM
-
YUG
-
NED
-
BEL
-
DDR
3
TCH
-
SWE
5
FIN
-
SPA
-
27 10位 0
1973 500cc ケーニッヒ FRA
5
AUT
3
GER
-
IOM
-
YUG
1
NED
2
BEL
4
TCH
-
SWE
3
FIN
4
SPA
-
63 2位 1

脚注

  1. ^ a b Kim Newcombe - Motorsport Memorial
  2. ^ a b ジュリアン・ライダー / マーティン・レインズ『二輪グランプリ60年史』(2010年、スタジオ・タック・クリエイティブ)ISBN 978-4-88393-395-2(p.106)
  3. ^ ケビン・キャメロン『THE GRAND PRIX MOTORCYCLE』(2010年、ウィック・ビジュアル・ビューロウ)ISBN 978-4-900843-57-8(p.88)

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