カーライル (イングランド)とは? わかりやすく解説

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カーライル (イングランド)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 14:07 UTC 版)

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カーライル

Carlisle

紋章
北緯54度53分 西経2度57分 / 北緯54.883度 西経2.950度 / 54.883; -2.950
主権国家 イギリス
構成国 イングランド
リージョン ノース・ウェスト・イングランド
非都市カウンティ カンブリア
ディストリクト シティ・オブ・カーライル
政府
 • 種別 シティ
人口
(2001年の国勢調査)
 • 合計 71,773人
等時帯 UTC+0 (グリニッジ標準時)
郵便番号範囲英語版
CA1-CA6
市外局番 01228

カーライルCarlisle)は、イギリスカンブリア州の都市。人口は71,773人(2001年)。シティ・オブ・カーライル主要なエリアを占め、周辺地域を含んだシティ・オブ・カーライルとしては、100,734人の人口を抱える。

イングランドの歴史的行政区画カンバーランドの町として、スコットランド国境に近いことから軍事の要所とされてきた。1092年にウィリアム2世の命令でカーライル城が建てられ[1]、一時スコットランド女王メアリー1世が幽閉されていた。

歴史

由来

古代ローマ人は、現在のカーライル付近の自分たちの居住地をルグバリウム (Luguvalium) と名付けた[2]。しかし、11世紀から12世紀頃の文書には、Caer Luel、またCael Llewelynと記録されていた。Caerとは城と同義である。Luelとはウェールズ語で人名を意味し、ローマ人がやってきてローマ化されるまではウェールズ語を話す人々が定住し続けていたことを意味した。カンブリアは9世紀にはケルト王を抱くストラスクライド王国の支配下にあった。ウェールズ語の名前が一部復活した。現代ウェールズ語でカーライルは"Caerliwelydd"という。

カーライル聖堂

ローマ時代

72年か73年頃、ローマ帝国がカーライルに丸太の砦を築いた。103年から105年頃に破壊されたため、二度目の砦が築かれた。165年頃、この砦は石造りに建て替えられた。のちにこの砦はカルヴェティ種族の首都となった。


中世以降

カーライルはスコットランド国境最前の町であったり、時にはスコットランドのイングランド直近の町であったりした。2つの王国が軍事的重要性のあるカーライルを侵略、再獲得を繰り返したのである。

1745年12月、ステュアート家の王子チャールズ・エドワード・ステュアートは、カンバーランド公ウィリアム・オーガスタス指揮のイギリス軍がカーライルを包囲する最中に捕らわれた。翌1746年、チャールズ・エドワードを支持するジャコバイト軍が撤退する間、彼はマンチェスター連隊に要塞としてのカーライルを『イングランドで少なくとも一つの町を保持し続けるよう』命じた。

1916年、第一次世界大戦中、イギリス政府は町中のパブビール醸造所の全てを接収した。なぜなら、グレトナの軍需工場で働く労働者や建設作業員の間に、風土病ともいえる酒浸りが多かったからである。

地理

Carlisle from the castle

カーライル近郊にはイーデン川、カルデュー川、ペットリル川が流れる。ニューカッスル・アポン・タインの90キロ西、ランカスターの115キロ北、グラスゴーの145キロ南である。近隣の村はロングタウン、ペンリス、ブランプトン、ウィグトン、ハッグベック、ハーカー、カーウィンリー、ブラックフォードなどである。

交通

南へ向かうM6自動車道、グラスゴーへ向かうM74自動車道が通る。バス網は2社が参入している。イングランド西岸の主要駅カーライル駅もある。交通渋滞が問題となっている。

貿易と産業

19世紀から20世紀初頭にかけ、カーライルは工業都市として多くの織物業工場、機械工業の工場、食品加工業の工場を抱えていた。その多くはデントン・ホルム区に集中していた。19世紀初頭には、カルデュゲイトとカーライル港とをつなぐ水路が掘られた。水路はのち線路とするべく埋め立てられた。

2004年まで、カーライル最大の雇用主はノーザン・フーズ傘下のカヴァハン・アンド・グレイ社だった。2005年1月に工場が閉鎖されて近郊のイースタン・ウェイや他の工場へ分散されたため、ほぼ700人が職を失った。.

2005年3月28日、カーライルはフェアトレード都市の称号を得た。

出身著名人

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 浦田早苗「英国ジャコバイト紀行」『駒澤大學法學部研究紀要』第68巻、駒澤大学、2010年3月、 112-94頁、 ISSN 03899896NAID 120006616884
  2. ^ 太田静六『イギリスの古城 新装版』吉川弘文館、2010年、51頁。 ISBN 978-4-642-06422-4

関連項目

外部リンク


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