カジュダン–ルスティック多項式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/11/21 03:00 UTC 版)
表現論において、コクセター群 W に付随するカジュダン・ルスティック多項式(カジュダン・ルスティックたこうしき、英: Kazhdan–Lusztig polynomial)Py, w(q) とは、W の元 y, w でパラメトライズされたある整数係数多項式の族のことである。この多項式は、1979年にデイビッド・カジュダンとジョージ・ルスティックによって、W に付随するヘッケ環のある基底を用いて導入された。特に W としては半単純リー群 G に付随するワイル群が代表的である。この場合、カジュダン・ルスティック多項式は、G の旗多様体上の交叉コホモロジーを用いた幾何学的記述を持ち、G のリー環 の表現論を記述するために重要な役割を果たしている(カジュダン・ルスティック予想)。この多項式やその類似物は、その後の幾何学的表現論の発展における契機となったのみならず、現在でも表現論における中心的な研究対象のひとつである。
- カジュダン–ルスティック多項式のページへのリンク