オペラント条件づけの観点からの発生メカニズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 01:21 UTC 版)
「引きこもり」の記事における「オペラント条件づけの観点からの発生メカニズム」の解説
人間の自発的行動の生起メカニズムを解明するオペラント条件づけの観点から引きこもりを説明すると次のようになる。引きこもり状態は、まず不快状況を回避する行動から始まる。回避は長期的には不快状況の克服にはならないが、短期的な結果として不快な状況が起きないことへの満足が発生し、回避という行動は強化される。引きこもり状態が長期化するにつれ、組織への戻りにくさや引きこもり状態を自認することへのストレスなど、様々な葛藤が生じる。そのため、引きこもり状態からの脱却のための自発的行動が試みられるようになるが、この行動による短期的な結果として、自他からの不快な反応が「罰」として生じることがある。この罰に屈してしまうと、家に引きこもっていれば何も起きず、罰を受けずに済むという、引きこもり状態の強化を学習することになる。慢性化した引きこもりは、こうした悪循環を数年に渡って強固に学習したものと言える。
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