エネルギー吸収の原理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 03:43 UTC 版)
例えばブレーキは、車体の運動エネルギーを熱エネルギーに変換して吸収するが、エアバッグは移動体の運動エネルギーを、ガスの運動エネルギーに変換し吸収する。 移動体がエアバッグに衝突するとエアバッグの容積を減少させる。この時エアバッグ内の圧力が高まるが、予めエアバッグには排出口(ベントホール)が開けられており、そのベントホールよりガスが勢いよく噴出する。(右図参照) つまり、移動体がエアバッグに衝突するとエアバッグ内のガスが外へ噴出する構成とされている。このエアバッグの中から外へ移動するガスの運動エネルギーに置換されるのである。 ガスの運動エネルギーは、移動するガス重量とその速度で算出することが可能である。自動車用エアバッグの場合、移動するガス重量を25g、エアバッグに開いたベントホール(vent hole)から出るガス速度を350m/sec(高温の音速程度)とした場合、エネルギーの公式:E=mv2/2に当てはめると、2000Jのエネルギーを持つものとわかる。
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