エコノミスト誌の広告の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 00:29 UTC 版)
「おとり効果」の記事における「エコノミスト誌の広告の例」の解説
もう一つの例は行動経済学者ダン・アリエリーのベストセラー『予想通りに不合理』で紹介されたもので、エコノミスト誌の広告で本当に使われていた。エコノミスト誌の購読を促すサブスクリプション広告の画面において、以下の3つの選択肢があった。 web版エコノミストの定期購読 - 59ドル。Economist.comの1年間の定期購読。 1997年以降のエコノミスト誌による全ての記事へのオンラインアクセスを含む 雑誌版エコノミストの定期購読 - 125ドル。雑誌版『エコノミスト』の1年間の定期購読 雑誌版とweb版の両方のエコノミストの定期購読 - 125ドル。雑誌版『エコノミスト』の1年間の定期購読に加え、1997年以降のエコノミスト誌による全ての記事へのオンラインアクセス 2番目の「雑誌版の定期購読」と、3番目の「雑誌版とweb版の両方の定期購読」が同じ125ドルなので、「雑誌版とweb版の両方の定期購読」の方を契約した方がどう考えてもお得である…というのが人間の行いがちな「予想通りに不合理」な考え方である。アリエリーが実施した実験によると、上記のような選択肢を提示された場合、学生の16%が最初の「web版の定期購読」を選び、0%が2番目の「雑誌版の定期購読」を選び、84%が3番目の「雑誌版とweb版の両方の定期購読」を選んだ。誰も2番目の選択肢を選ばなかったという点で、2番目の選択肢の存在は一見無意味にも思えるが、2番目の選択肢を削除した場合、実験の結果は正反対のものとなった。すなわち、学生の68%が「web版のみ」の選択肢を選び、32%が「雑誌版とweb版」の選択肢を選んだ。
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