インディアナ州円周率法案
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インディアナ州円周率法案(インディアナしゅうえんしゅうりつほうあん、Indiana Pi Bill)は、1897年インディアナ州議会本会議の246号議案の通称。ギリシアの三大作図問題の一つ円積問題が肯定的に解けたとする誤った主張を、法的に承認しようとしたものである。同年2月5日に同州下院において可決され、専門家の指摘を受けて同年2月12日に凍結された[1]。円周率を誤りの値に定める(3.2など)のと等価な内容を含んでいることから、この名が付いた。
- ^ ベックマン 2006, pp.287-293.
- ^ ベックマン 2006, pp.274-286.
- ^ 「円の計算」命題三:任意の円の周はその直径の3倍よりも大きく、その超過分は直径の 1/7 よりは小さく、10/71 よりは大きい (310/71 < π < 31/7)。アルキメデス 1972, pp.484-487.
- ^ a b c 名和小太郎 2007
- ^ ベックマン 2006, p.288.
- ^ ベックマン 2006, p.292.
- ^ 角の三等分に関しては矢野&一松 2006を参照。
- ^ 「円の計算」命題一:任意の円は、つぎのような直角三角形――すなわち、その半径が直角を挟(はさ)む一辺に等しく、円の周が底辺に等しいような直角三角形(の面積)に等しい。アルキメデス 1972, pp.482-483.
- ^ 史上最強のエイプリルフール・ジョーク6選 1998年4月1日、科学の発展を推進する団体「New Mexicans for Science and Reason」は、驚きのニュースレターを公開した。その内容は、アラバマ州議会が、円周率を「3.14159265…」から、キリスト教にとってより純粋で聖なる数字「3.0」に変更する法案を可決したというものだった(キリスト教の中心教義に、三位一体説がある)。 このニュースはすぐさまインターネット上を駆け巡り、人々は激怒した。同州議会事務局には抗議の電話が殺到したという。 このいたずらを企てたのはマーク・ボスロー氏だ。きっかけは、学校の授業で進化論について指導しないという州法案をアラバマ州議会が審議していたことにある。このいたずらは、同法案がいかにばかげているかという点に注目を集める上で功を奏した(アメリカ南部などいくつかの州では、プロテスタントの一部に進化論を否定する人々が多い。進化論を学校教育の場で教えることを制限する州法も、いくつかの州で成立しては、違憲裁判で否定されてきた)。
- 1 インディアナ州円周率法案とは
- 2 インディアナ州円周率法案の概要
- 3 円の面積
- 4 その他
- 5 外部リンク
固有名詞の分類
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