アーケオラプトル事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 05:53 UTC 版)
1999年に、遼寧省から見つかった羽毛恐竜の化石にアーケオラプトル(Archaeoraptor)という名前がつけられた。この化石には明確な羽毛の痕跡が残っており、恐竜と鳥類とをつなぐミッシングリンクとしてナショナル・ジオグラフィック誌にて大々的に報告された。しかし、その後この化石は偽造であることがわかった。 中国の古生物学者徐星は、掲載された標本の写真と当時未公表であった標本とを比較し、ナショナル・ジオグラフィック誌に掲載された標本が異なる化石標本を2つつなぎ合わせたものだという結論に達した。彼の主張はナショナル・ジオグラフィック編集部を動かし、化石入手の経緯などが調べられた。その結果、掲載された標本は捏造されたものであることがわかった。調査の結果、アーケオラプトルの下半分は現在ミクロラプトルとして知られている羽毛のあるドロマエオサウルス類のもの、そして上半分は既知の最初期の鳥類、Yanornisのものであることがわかった。
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