アネクメーネとは? わかりやすく解説

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アネクメーネ【(ドイツ)Anökumene】

読み方:あねくめーね

アネクメネ


アネクメーネ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/11 15:39 UTC 版)

  黒: アネクメーネAnökumene
  緑: ズブエクメーネ(Subökumene

アネクメーネ: Anökumene)は、人類の永久的居住や経済活動が不可能であるか、または現に行われていない地域。アネクメネノンエクメーネ: nonecumene[1])ともいう。人類が居住可能である地域を指すエクメーネに対立する概念である[2]

概要

エクメーネとの境界は食糧生産限界とほぼ一致する[3]が、地下資源その他人類にとって有用なものが発見されるとアネクメーネにも入植が行われることがある[4]。人間が住むことは可能だが農業には適さない地域をズブエクメーネ(Subökumene)と呼ぶ。

現在、アネクメーネに分類されるのは主として次の地域である[5][6]

南極大陸グリーンランド内陸
低温に対するヒトの生物学的限界(直接的影響)および低温により食糧が生産できないこと(間接的影響)によりアネクメーネである。
砂漠中央アジアアラビア半島アフリカの一部地域・オーストラリア内陸)
乾燥(直接的影響および間接的影響)によりアネクメーネである。
雪線以上の高山
日照不足や気圧が低いことによりアネクメーネである。
熱帯の一部地域
高温多湿(直接的影響)によりアネクメーネである。

出典

  1. ^ 『オックスフォード地理学辞典』田辺裕(監訳)(第2刷)、朝倉書店、2004年3月1日、251頁。ISBN 4-254-16339-8 
  2. ^ 藤田 1979, p. 9.
  3. ^ 山本et al. 1997, p. 31.
  4. ^ 金崎 1983, p. 5.
  5. ^ 日本大百科全書 1984a, p. 431.
  6. ^ 山本et al. 1997, p. 5.

参考文献

  • 『日本大百科全書』 1巻、小学館、1984年11月20日、431頁。ISBN 4-09-526001-7 
  • 『日本大百科全書』 3巻、小学館、1985年4月20日、433頁。ISBN 4-09-526003-3 
  • 藤田謙二郎 編『最新地理学辞典―新訂版―』大明堂、1979年10月6日、39-40頁。 
  • 金崎肇『地理用語の基礎知識』古今書院、1983年7月15日、21頁。ISBN 4-7722-1193-4 
  • 山本正三, 石井英也, 手塚章, 奥野隆史 編『人文地理学辞典』朝倉書店、1997年1月25日、31頁。ISBN 4-254-16336-3 
  • 今井清一『改訂増補 人文地理学概論』 上巻、晃洋書房、2003年5月10日。ISBN 4-7710-1459-0 
  • 織田武雄、藤岡謙二郎、西村睦男『人文地理学概論』蘭書房、1956年6月15日。 
  • 中城捗『人文地理學』早稻田大學出版部、1927年4月13日。 
  • 西川治『人文地理学入門――思想史的考察』(財)東京大学出版会、1985年10月10日。ISBN 4-13-062097-5 


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