君にこそ心ときめくとは? わかりやすく解説

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君にこそ心ときめく

(アイ・ゲット・ア・キック・アウト・オブ・ユー から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/16 15:05 UTC 版)

君にこそ心ときめく」(英語: I Get a Kick Out of You)は、コール・ポーター作詞作曲のジャズ・スタンダード[1]。日本語ではカタカナ表記の「アイ・ゲット・ア・キック・アウト・オブ・ユー」もある[1][2]

概要

1934年に初演となったブロードウェイミュージカルエニシングゴーズ』で使用された楽曲である[1]。ミュージカルではエセル・マーマンウィリアム・ギャクストン英語版が歌った[1]

もともとは異なるショーのために作られた楽曲であるが、そのショーが中止となったため、『エニシングゴーズ』で初公開されることとなった[1]

1936年の映画版『海は桃色英語版』でも歌われた[3][4]

1995年にはロブ・マッコーネル英語版がこの曲で最優秀インストルメンタルアレンジメント部門で1996年のグラミー賞を受賞した。

解説

楽曲の構成は、ヴァース20小節にコーラスが「Aメロ」「Aダッシュメロ」「Bメロ」「Aダッシュメロ」64小節と、かなり長い[1]

邦題は翻訳者のセンスの良さを思わせる優雅で粋なものであるが[2][5]、原題のタイトルの「キック」は「蹴り技」ではなく、「ドラッグで得られる刺激」の意味である[1][2]。原題を日本語に訳すと「君を見ると興奮する」くらいの意味合いとなる[5]

歌詞は、ロマンチックに上品に、「自分の人生を嘆く」ところから始まり、リフレインに入って「君が目に入ったら」「シャンパンでは物足りない。コカインから刺激を得る人もいるけれど、僕には君のほうが刺激的」と誘惑的に片思いを打ち明ける内容となっている[1][2][5]。なお、ミュージカル初演となった1934年はアメリカ合衆国における禁酒法が解除になった翌年である[2]

1950年代のアメリカ合衆国ラジオ放送の全国放送番組では、セックス飲酒労働運動や政治について直接的な表現がある歌を放送禁止にしていた[6]。本曲も歌詞の中の「コカイン」を「シャンパン」に変更するなどして放送されていた[6]

代表的なカバー

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k CDジャーナル(編)「アイ・ゲット・ア・キック・アウト・オブ・ユー」『ジャズ・スタンダード名曲徹底ガイド 名曲200/決定盤CD800「+α」』 下、音楽出版社、2004年、71頁。ISBN 978-4900340947 
  2. ^ a b c d e f g CDジャーナル(編)「アイ・ゲット・ア・キック・アウト・オブ・ユー」『スタンダード・ヴォーカル名曲徹底ガイド』 上、音楽出版社、2006年、153頁。 ISBN 978-4861710131 
  3. ^ Songfacts. “I Get A Kick Out Of You by Ethel Merman - Songfacts” (英語). www.songfacts.com. 2021年8月1日閲覧。
  4. ^ I Get a Kick Out of You, song (for… | Details” (英語). AllMusic. 2021年8月1日閲覧。
  5. ^ a b c d e f ウェルズ恵子100年生きたラブソング ─恋歌の系譜と1920~30年代ブロードウェイ・ミュージカルの歌詞─」(PDF)『立命館言語文化研究』第33巻第3号、立命館大学2025年6月13日閲覧 
  6. ^ a b 北中正和「歌より、誰がうたうかが問題だ」『ロックスーパースターの軌跡』音楽出版社、2007年、13頁。 ISBN 978-4861710377 



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