もらるはざーど

デジタル大辞泉

モラル‐ハザード【moral hazard】

読み方：もらるはざーど

《道徳の欠如、倫理の欠如の意》金融機関や預金者が道徳的節度を失って行動すること。金融機関が過当競争から預金保険制度を過度に充実した結果、大口預金者が多くの利子をかせごうとして経営があやぶまれている銀行にも預金したり、また、高い利子を支払って資金集めをした金融機関がリスクの高い貸付先に高金利で融資し、経営悪化を招いたりするケースなど。

時事用語のABC

モラルハザード（もらるはざーど）

倫理・道徳観が欠如していることをあらわす言い方だ。「問題が生じても誰かが助けてくれるだろう」という意識がモラルハザードだ。

モラルハザードにおちいると、社会のいろいろな面で弊害が生じる。まず、銀行は「資金難になれば国が資本援助してくれるだろう」と考える。企業は「つぶれかけたら銀行が債権放棄してくれるだろう」と考える。一般市民も「銀行がつぶれても預金は戻ってくるだろう」と考える。

こうして、自己責任の原則が忘れられてしまうのだ。

（2000.10.27更新）