かぐや姫の誕生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 07:38 UTC 版)
今となっては昔のことであるが、竹を取り様々な用途に使い暮らしていた翁とその妻の嫗がいた。翁の名は さぬきの造 といった。 ある日、翁が竹林にでかけると、光り輝く竹があった。不思議に思って近寄ってみると、中には三寸(約 9 cm)程の可愛らしい女の子が座っていた。二人は自分たちの子供として大切に育てることにした。 その後、竹の中に金を見つける日が続き、翁の夫婦は豊かになっていった。翁が見つけた子供はどんどん大きくなり、三ヶ月ほどで妙齢の娘になったので、髪を結い上げる儀式を手配し、裳(も)を着せた。この世のものとは思えない程の美しさで、家の中には暗い場が無く光に満ちている。翁は、心が悪く苦しいときも、この子を見れば消えた。 この子はとても大きくなったため、御室戸斎部(みむろどいんべ)の秋田を呼んで名前をつけさせた。秋田は「なよ竹のかぐや姫」と名づけた。このとき人を集めて詩歌や舞など色々な遊びを催し、三日に渡り盛大な祝宴をした。
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