「鸚鵡幻想曲」(初出:『エソラvol.5』2008年8月号)
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「竜が最後に帰る場所」の記事における「「鸚鵡幻想曲」(初出:『エソラvol.5』2008年8月号)」の解説
宏はデパートで話しかけてきた巻き毛の小柄な青年・アサノに不思議な行為を見せられた。アサノは自分のかばんから何のへんてつもないオレンジ色の携帯電話を取り出し、それを撫で回し指で押した。すると携帯電話にひびが入り、黒くなったとおもうと砕けて無数の黒い蟻と化してしまったのだ。アサノは、これは携帯電話ではなく蟻が集まって携帯電話に化けていたのであり、このような物体のことを擬装集合体と呼んだ。アサノは普通の物体と擬装集合体を見分けることができ、擬装集合体の中の芯のようなものを刺激することによって解放し、本来の姿に戻すことができるという。子供の時にテントウムシが集合している郵便ポストを解放してからというものこの快楽をともなう行為にのめり込んでしまい、近場にある擬装集合体は全て解放してしまったので各地の擬装集合体を求めて旅をしているという。そして、宏が先日このデパートで購入した電子ピアノは自分が初めて見る楽器の擬装集合体に違いないからぜひとも解放させてほしいと頼み込み、興味を覚えた宏はそれを承諾した。
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