「弾性域締めつけ」と「塑性域締めつけ」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 05:09 UTC 版)
「ねじ」の記事における「「弾性域締めつけ」と「塑性域締めつけ」」の解説
ねじを締めつけ、軸力(応力)をかけていくと、降伏点までは軸力に比例してねじが伸び、軸力を取り除くと、ねじの伸びは元に戻る。この弾性域範囲内での締めつけが「弾性域締めつけ」であり、ねじの軸力のばらつきが大きいが、ねじのくり返しの使用が可能で、トルクレンチを用いたトルク法による締めつけ管理ができ、締めつけ作業が簡単という特長がある。 対して、降伏点を超え、さらにねじを締めつけて軸力をかけると、比例関係がなくなり、軸力に対して伸びが急激に増えていく。この状態になると、ねじに永久伸びが生じ、軸力を取り除いても元に戻らなくなる。この塑性域範囲内での締めつけが「塑性域締めつけ」であり、ねじに永久伸びが生じるため、くり返し使用ができず、締めつけ作業にも時間がかかる、などの欠点があるが、弾性域締めつけよりも安定した軸力管理を行うことができるから、エンジンの組み立てなどに用いられている。
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