関西線 (名古屋地区) 運行形態

関西線 (名古屋地区)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/07 07:22 UTC 版)

運行形態

停車駅
日中1時間あたりの運行本数
種別\駅名 名古屋 四日市 河原田 亀山 本数
快速みえ   (無停車) →伊勢鉄道 1本
快速   (この間各駅停車) 1本
普通     2本
    →伊勢鉄道 1本

以下では、名古屋駅 - 亀山駅間の運行形態について解説する(2015年3月14日改正時点)[4]

この区間には伊勢鉄道伊勢線直通の快速みえ」と愛称なしの快速・区間快速・普通の4種別が設定されている。ほかに優等列車として伊勢鉄道伊勢線経由で名古屋駅と紀勢本線新宮駅紀伊勝浦駅とを結ぶ特急南紀」が1日に4往復運行されている。西日本旅客鉄道(JR西日本)の管轄となる亀山駅以西(柘植伊賀上野方面)への直通定期列車は、2006年3月18日の急行かすが」の廃止を最後に運行されていない。

日中時間帯は1時間に4本(四日市駅 - 亀山駅間は1 - 2本)の運行である。その内訳は快速「みえ」と、名古屋駅 - 亀山駅間の快速(ただし、四日市駅 - 亀山駅間は例外なく各駅に停車)が1本ずつ、名古屋駅 - 四日市駅間の普通が2本である。「みえ」を除く普通・快速はほぼ全列車2両編成のワンマン運転列車番号の末尾がGの列車)である[5]。なお、ワンマン運転の場合において長島駅以西の無人駅あるいは日中有人駅(=早朝夜間および日中の窓口閉鎖時間帯)では原則車内精算を行う。ただし名古屋駅 - 弥富駅では2021年2月1日以降全ての駅に自動改札機が設置されているため車内精算は行わずホーム側の全てのドアが開き、駅収受となっている。

上りは平日のみ7 - 8時に亀山発の区間快速が3本運行されており、桑名駅で見るとピークとなる7時30分から8時30分では1時間あたり最大となる8本が運行されている。2006年3月18日改正で桑名発名古屋行きが新たに4本増発され、春田駅蟹江駅では22時台で5本運行されている。

下りは毎日19 - 22時の間には快速亀山行きが2006年3月18日から3本増発され5本の運行となり[1]、2009年3月14日に区間快速に変更されて現行ダイヤに至っている。終電は四日市駅行きの普通列車(車掌乗務有)となっており、名古屋発23時台終わりの四日市駅終着は0時台後半。この列車は東京発名古屋行きの最終「ひかり」から接続しており、並行する近鉄名古屋線では富吉駅までしか行けないところ[6]、弥富駅や桑名駅へ向かうことが可能である。

単線区間が多いことから、途中駅や信号場で列車交換(行き違い)が行われる。旅客列車同士の待避(追い抜き)は日中は行われておらず、先発列車が終着駅まで先に到着するが、朝や夕方・夜間は一部の列車が八田駅・桑名駅・富田駅(下りのみ)のほか、白鳥信号場で待避を行っている。一部の臨時列車は南四日市駅 (下りのみ) などでも待避を行っている。

特急「南紀」

河原田駅から伊勢鉄道伊勢線経由で紀勢本線に直通し、名古屋と紀伊半島東部を結ぶ特急列車である。HC85系気動車が使われ、1日4往復が運行されている。関西本線内では快速(「みえ」を含む)と停車駅がほぼ同じで所要時間はあまり変わらない。

快速「みえ」

河原田駅から伊勢鉄道伊勢線経由で紀勢本線参宮線に直通し、名古屋と伊勢地区を結ぶ快速列車である。名古屋駅を毎時30分頃に発車し、関西本線内は桑名駅・四日市駅に停車する (南四日市駅、河原田駅は通過)。非電化区間に直通するため、キハ75形気動車を使用している。編成両数は1号車の半分を指定席とした2両編成を基本とし、一部列車が1号車を指定席とした4両編成で運転されるが、2010年3月13日改正から2014年12月までは全列車が4両編成での運転で、1号車は指定席となっていた[7][8][9]。美濃太田車両区管内のキハ75形とは異なり、3両編成での運用はなくワンマン運転も行われていない。

快速

名古屋駅 - 亀山駅間で運行されている。2009年3月14日のダイヤ改正から日中に1時間に1本運行されており、「みえ」と合わせて快速列車が1時間2本体制となっている[1]。四日市駅 - 亀山駅間は各駅に停車する。一部の列車(列車番号の末尾がGの列車)ではワンマン運転を実施している。日中時間帯の列車は四日市駅で伊勢鉄道線の普通列車と相互接続を図っている。1990年3月10日ダイヤ改正で新設され、2009年3月13日までは後述の現在の区間快速が「快速」を名乗っていた[10]。1999年12月4日ダイヤ改正までは桑名駅 - 四日市駅間の途中駅には停車しなかった[11][12]。編成両数は最大4両編成。

区間快速

2009年3月14日のダイヤ改正で「快速」を改称する形で新設された種別であり、停車駅もそのまま引き継いでいる[10]。朝と夕方以降に名古屋駅 - 亀山駅間で運行される。朝は名古屋行き(平日のみ)、夕方以降は亀山行き(全日)の運行である。桑名駅 - 亀山駅間は各駅に停車する。ワンマン運転は行われておらず、すべて車掌が乗務する。編成両数は最大で4両編成。

2022年3月12日のダイヤ改正より、八田駅・春田駅が新規停車駅となり、通過駅が永和駅・長島駅のみとなった[13]

普通

全区間ですべての駅に停車する。名古屋駅 - 桑名駅・四日市駅・亀山駅間の運行である。日中時間帯は名古屋駅 - 四日市駅間の列車が1時間に2本設定され、朝夕・深夜には桑名駅や亀山駅発着の列車も設定されており、一部列車はワンマン運転を実施している。編成両数は2両編成を基本とし、最長4両編成である。

このほかに四日市駅 - 河原田駅間では、伊勢鉄道伊勢線経由津駅発着の列車(伊勢鉄道の車両を使用)が1時間に1本程度設定されている。伊勢鉄道の車両による普通列車はすべて1両編成のワンマン運転である。

過去の列車

急行「かすが
2006年3月17日まで、名古屋駅 - 亀山駅 - 奈良駅間で運行されていた。1999年まではキハ5865形で運転され、その後は廃止時までキハ75形で運転されていた。
ホームライナー四日市
1996年3月16日改正から平日朝に四日市発名古屋行きが1本運行されていたが、2011年3月12日のダイヤ改正により廃止され、以後は快速「みえ」2号が同時刻に運行されるようになった。特急用のキハ85系で運転されていた[1][7]

  1. ^ a b c d e f g 「[特集]JR東海311系・313系電車と名古屋都市圏のJR線 - JR発足後の名古屋都市圏の輸送のあゆみ」『鉄道ダイヤ情報』第304号、交通新聞社、2009年8月、pp. 4-11。 
  2. ^ JR東海のICカード「TOICA」2019年春にエリア拡大…愛知環状鉄道も導入へ - レスポンス、2017年7月25日
  3. ^ 最混雑区間における混雑率(令和2年度)” (PDF). 国土交通省. p. 1 (2021年7月9日). 2021年8月22日閲覧。
  4. ^ 『JR時刻表』2015年5月号、交通新聞社。
  5. ^ a b “3線区でワンマン運転”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (2001年2月8日) 
  6. ^ 近畿日本鉄道鉄道本部企画統括部営業宣伝部『近鉄時刻表 2020年3月14日ダイヤ変更号』2020年3月14日、155頁及び307頁頁。 
  7. ^ a b c "平成23年3月ダイヤ改正について" (pdf) (Press release). 東海旅客鉄道. 17 December 2010. 2012年10月21日閲覧
  8. ^ “冬”の臨時列車のお知らせ (PDF) - 東海旅客鉄道、東海旅客鉄道プレスリリース 2014年10月24日
  9. ^ 『JTB時刻表』2015年3月号、JTBパブリッシング、p.1060
  10. ^ a b 平成21年3月ダイヤ改正について 別紙詳細 (PDF)インターネットアーカイブ)- 東海旅客鉄道ニュースリリース 2008年12月19日
  11. ^ 『JR時刻表』第438号、弘済出版社、1999年10月、207 - 215頁。 
  12. ^ a b 『JR時刻表』第440号、弘済出版社、1999年12月、218 - 226頁。 
  13. ^ a b 2022年3月ダイヤ改正について (PDF) - 東海旅客鉄道、2021年12月17日
  14. ^ a b 関西線混雑でロングシート投入 JR東海、競合の近鉄値上げで利用者流入か:ニュース:中日BIZナビ”. 中日BIZナビ. 2023年9月29日閲覧。
  15. ^ a b 211系5000番台(4両編成)が関西本線運用に暫定復帰 - 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース、2023年10月29日
  16. ^ 313系8000番台が関西本線に入線”. 鉄道ファン・railf.jp. 鉄道ニュース. 交友社 (2022年3月7日). 2022年3月8日閲覧。
  17. ^ 鉄道ファン 1999年11月号 118頁
  18. ^ トイレ反対側を除く車端部はロングシート。
  19. ^ 「JR東海 関西線より213系が撤退」『鉄道ピクトリアル』2011年12月号、電気車研究会、p.79。
  20. ^ 「【特集】大都市圏JR線区の快速運転 - JR各社の快速運転状況 JR東海 名古屋圏」『鉄道ピクトリアル』第736号、電気車研究会、2003年9月、pp. 53-56。 
  21. ^ 須田寛「“シティ電車”方式の経緯と実績」『鉄道ジャーナル』第222号、鉄道ジャーナル社、1985年8月、68-72頁。 
  22. ^ a b 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '94年版』ジェー・アール・アール、1994年7月1日、188頁。ISBN 4-88283-115-5 
  23. ^ a b 「Railway Topics」『鉄道ジャーナル』第35巻第5号、鉄道ジャーナル社、2001年5月1日、96頁。 
  24. ^ “関西線に春田駅誕生”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (2001年3月6日) 
  25. ^ a b 【社長会見】在来線駅に駅ナンバリングを導入します (PDF) - 東海旅客鉄道、2017年12月13日
  26. ^ 車両側面にカメラを設置した315系の営業運転開始及び画像認識技術の検証について』(プレスリリース)東海旅客鉄道、2023年5月16日https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000042716.pdf2023年6月2日閲覧 





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