硫黄島からの手紙 公開

硫黄島からの手紙

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/01 01:38 UTC 版)

公開

全世界における配給ワーナー・ブラザース。日本では、2006年10月28日に公開された『父親たちの星条旗』に続き、同年12月9日より劇場公開がスタートした。アメリカ国内での公開は賞レース等の兼ね合いもあり紆余曲折したが、2006年内に公開される事が決定、12月20日よりニューヨークロサンゼルスで限定公開され、翌2007年1月からアメリカ全土に拡大公開された。公開時期の変更は、関係者や批評家・記者向けの試写の評判が良かったためだとされる[4]。また、この措置により『父親たちの星条旗』と共に第79回アカデミー賞の対象作となり、作品賞監督賞脚本賞音響編集賞にノミネートされ、音響編集賞を受賞した。

評価

レビュー・アグリゲーターRotten Tomatoesでは205件のレビューで支持率は91%、平均点は8.20/10となった[5]Metacriticでは37件のレビューを基に加重平均値が89/100となった[6]

受賞

全米映画ランキング(週末、日別、週別興行収入ランキング)では一度もトップ10入りはしていないものの、前述の通り第79回アカデミー賞の作品賞・監督賞・脚本賞・音響編集賞にノミネートされた。全編日本語の映画が外国語映画賞ではなく作品賞にノミネートされるのは初めてのことで、外国語映画としては7本目である。

ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞最優秀作品賞など、多くの賞を受賞したほか、CNN.comでは「今年のアメリカ映画で唯一『名作』と呼ぶことをためらわない映画」と評価され[7]ニューヨーク・タイムズではA.O.スコットが「ほとんど完璧」と述べる[8]など、話題作となっている。

脚注


注釈

  1. ^ 本作が製作された2006年当時の「硫黄島」の正式な呼称は「いおうじま」であったが、2007年に「いおうとう」に変更されている。詳細は硫黄島参照。
  2. ^ 日本公開時に中尉とされていたのはLieutenant(陸軍では中尉、海軍では大尉の意)の誤訳である。
  3. ^ 偶然、栗林中将と藤田副官が通りかかり、軍刀を納めるよう一喝したため二人は処刑されずに済んだ。

出典

  1. ^ a b c Letters from Iwo Jima (2006)” (英語). Box Office Mojo. Amazon.com. 2010年4月11日閲覧。
  2. ^ 日本映画産業統計 過去興行収入上位作品 (興収10億円以上番組) 2007年(1月~12月)”. 社団法人日本映画製作者連盟. 2010年4月11日閲覧。
  3. ^ 栗林忠道 (2002-03-06) (日本語). 「玉砕総指揮官」の絵手紙. 吉田津由子編、枝川公一解説 (文庫 ed.). 東京都: 小学館. pp. 256ページ. ISBN 4-09-402676-2 
  4. ^ 「硫黄島からの手紙」US公開12/20繰り上がり公開のお知らせ”. CINEMA TOPICS ONLINE (2006年11月17日). 2007年2月1日閲覧。
  5. ^ Letters from Iwo Jima (2006)”. Rotten Tomatoes. Fandango Media. 2022年10月7日閲覧。
  6. ^ Letters from Iwo Jima Reviews”. Metacritic. CBS Interactive. 2022年10月7日閲覧。
  7. ^ Charity, Tom (2006年12月22日). “Review: 'Letters From Iwo Jima' a masterpiece” (英語). CNN.com. 2007年2月1日閲覧。
  8. ^ Scott, Anthony O. (2006年12月20日). “Blurring the Line in the Bleak Sands of Iwo Jima” (英語). New York Times. 2007年2月1日閲覧。


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