日産・シルフィ
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3代目(通算13代目)B17型 (2012年 - 2021年)
日産・シルフィ(3代目) NB17/TB17型 | |
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G フロント | |
G リヤ | |
G コクピット | |
概要 | |
別名 |
米国 : 日産・セントラ(7代目) オセアニア : 日産・パルサー(7代目) 台湾 : 日産・スーパーセントラ/セントラエアロ(2012年販売型)→ 日産・セントラ(2015年改良型) 中国 : ヴェヌーシア・D60 |
販売期間 |
2012年12月5日 - 2021年10月26日 (2020年9月30日生産終了) ※日本仕様車 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 4ドアセダン |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 前輪駆動 |
プラットフォーム | Bプラットフォーム |
パワートレイン | |
エンジン |
MRA8DE型 1,798cc 直列4気筒DOHC |
最高出力 | 96 kW(131 PS)/ 6.000 rpm |
最大トルク | 174 N・m(17.7 kgf・m)/ 3,600 rpm |
変速機 | エクストロニックCVT |
サスペンション | |
サス前 | 独立懸架ストラット式 |
サス後 | トーションビーム式 |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,700 mm |
全長 |
4,615 mm 4,675 mm(Sツーリング) |
全幅 | 1,760 mm |
全高 | 1,495 mm |
車両重量 | 1,230 - 1,240 kg |
その他 | |
ブレーキ |
前:ベンチレーテッドディスク式 後:リーディングトレーリング式 |
2015年6月までの累計販売台数 | 2万5232台[38] |
2012年4月に北京モーターショーにて発表された。北米市場へはセントラ、オーストラリア市場へはパルサーセダン、台湾市場にはスーパーセントラ/セントラエアロの名でそれぞれ導入される。外寸は全長4,615 mm、全幅1,760 mm、全高1,495 mmと、特に全幅は拡大されたが[39]、引き続きBプラットフォームを採用しているため、ホイールベース長2,700 mmとボディ右側に設置されるフューエルリッドは先代から不変である。エンジンは新開発のMRA8DE型 1.8Lが搭載される[40]。なお、日本へは同年12月5日より販売開始[41]。
2012年7月19日に世界に先駆け中国市場での販売が開始されたが、従来のG11型(「軒逸・経典」)も1.6L車のみが継続販売される[42]。2012年8月30日にはタイ王国にて販売が開始された[43][44]。エンジンは1.6Lと1.8L、トランスミッションは1.6L車の最廉価グレードに5速MTが搭載されるほかは全てCVTとなる。なお、タイ向けシルフィは後席中央ヘッドレストが省かれている。
日本仕様車については、2012年10月5日の新型ラティオ発表の席で同年末に日本でも発売することが発表された[45]。そして2012年12月5日に日本市場での販売開始。日本仕様車では1.8L・2WD・CVT車のみの設定となっており[39]、ベースグレードの「S」、中間グレードの「X」、上級グレードの「G」の3グレードが設定され、併せて、オーテックジャパンからは、福祉車両「ライフケアビークル」のラインナップに「X 助手席回転シート」が追加されている。また、日本市場での想定ユーザーは格下のラティオ同様、70歳以上の男性とされ月販台数は600台を目標(発表当時)としている。生産は追浜工場で行われる[41]。
2015年1月22日には、特別仕様車「Gルグラン」を発売[46][注 9]。「G」をベースに、専用のブラック本革シートと合皮ドアトリム、16インチ切削光輝アルミホイールを装備したもの。同時に、ベース車のボディカラー変更が行われ、サファイアブラックパールが廃止になり、新たにスーパーブラックが追加された。
2015年8月24日には、特別仕様車「Sツーリング」を発売[47][注 10]。「X」をベースに、専用のフロントエアロバンパー(メッキフォグランプフィニッシャー付)、リヤエアロバンパー、サイドシルプロテクター、リヤスポイラー、グロスブラックのフロントグリルを装備し、専用エンブレムと16インチ切削光輝アルミホイールに加えてキセノンヘッドランプを標準装備。内容的には、エンブレムとアルミホイール以外の全てが台湾向け「セントラエアロ」と同一内容となる。なお、本車は持込み登録で、オーテックジャパン扱いである。
2020年2月には、一部の仕様変更が実施され、内部突起に係る協定規則(第21号)に対応となったが、これと同時に助手席回転シートが廃止された。
2020年9月30日を以って日本仕様車の生産終了[48]。以後、流通在庫のみの販売となり、在庫が無くなり次第、販売終了となる[注 11]。
2021年10月26日、販売終了。公式ホームページの掲載も削除された。これにより、日産は1938年誕生のダットサン17型セダンを経て1959年誕生のブルーバードを源流とする基幹クラスのセダンから完全撤退し、同社のラインナップから前輪駆動のセダンが消滅した。
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X フロント
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X リヤ
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Sツーリング フロント
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Sツーリング リヤ
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搭載されるMRA8DE型エンジン
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シンガポール仕様 1.8 プレミアム(フロント)
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シンガポール仕様 1.8 プレミアム(リア)
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中国仕様 シルフィ EV(フロント)
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中国仕様 シルフィ EV(リア)
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中国仕様(フロント)
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中国仕様(リア)
注釈
- ^ SM3とスカラの場合、車両型式はN17。
- ^ 2000年代当時での基準。2020年代現在の基準に置き換えた場合だと事実上、フルBセグメント(BCセグメント)相当となる
- ^ B17型の登場を機に「シルフィ」から改名。
- ^ ルノーサムスンで生産されたアルメーラクラシックの事実上の後継車種という位置づけ。
- ^ のちに登場するウイングロードアクシスとは全く同じデザイン・サイズである。但し、タイヤはウイングロードが195/55R16を履くのに対し、シルフィは195/60R16と異なる。
- ^ 引き換えに、カーテンシールドエアバッグ+後席中央3点式シートベルトのメーカーオプションが選択不可となった。
- ^ 「20M」は高性能フィルターのみ。
- ^ なお、ボディカラーはセシルブルーチタンメタリックの代わりにダークブルーパールが、ダイヤモンドシルバーメタリックの代わりにブリリアントシルバーメタリックが設定された。
- ^ ルグランはフランス語で最上の意で、かつてPU11型ブルーバードマキシマ(表記は「LEGRAN」)やU14型ブルーバード(表記は「Le Grand」)などで使用されていたグレード名。B17においては「Le Grand」表記となる。
- ^ かつて、A32/A33型セフィーロで使用されたグレード名でもある。
- ^ シルフィの公式ホームページに「一部、仕様・グレード・カラーについては、生産上の都合でご用意できない場合がございます。詳しくはお近くの販売店にお問い合わせください。」と言う告知が掲載された。
出典
- ^ IMPUL BLUEBIRD SSS IMPUL公式サイト
- ^ IMPUL SYLPHY
- ^ a b “【新風『ブルーバード・シルフィ』Vol. 6】革新より熟成のデザイン”. Response.. (2000年8月30日) 2022年1月1日閲覧。
- ^ “【新風『ブルーバード・シルフィ』Vol. 1】上質なライフスタイルを”. Response.. (2000年8月30日) 2022年1月1日閲覧。
- ^ a b c 新型ブルーバードシルフィのすべて メカニズム
- ^ “【新風『ブルーバード・シルフィ』Vol. 4】サブネームが語る真実”. Response.. (2000年8月30日) 2022年1月1日閲覧。
- ^ 予想外のヒットを飛ばした初代シルフィCarview試乗レポート(2015年9月26日 閲覧)
- ^ “日産、MSプラットホームを2002年までに小・中型車に完全導入”. Response.. (2000年9月20日) 2022年1月1日閲覧。
- ^ 『2000年型日産セントラがカリフォルニアの最も過酷な排気基準、OBD II基準、及びエバポ排出ゼロ規制をクリア』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1999年11月10日 。2022年1月1日閲覧。
- ^ a b c 『新型セダンの名称を「ブルーバード シルフィ」と決定』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2000年7月27日 。2022年1月1日閲覧。
- ^ a b “【新風『ブルーバード・シルフィ』Vol. 2】SULEVのヒミツを明かす”. Response.. (2000年9月20日) 2022年1月1日閲覧。
- ^ 『新型セダン「ブルーバード シルフィ」を発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2000年8月30日 。2022年1月1日閲覧。
- ^ 『ブルーバード シルフィに「ベーシックパッケージ」を追加』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2001年3月21日 。2022年1月1日閲覧。
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- ^ 『ブルーバードシルフィ「教習車」を新発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2001年10月31日 。2022年1月1日閲覧。
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- ^ 『70周年記念特別仕様車を発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2003年5月8日 。2022年1月1日閲覧。
- ^ 『70周年記念特別仕様車 第2弾を発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2003年10月22日 。2022年1月1日閲覧。
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- ^ 『「インテリアバージョン」特別仕様車を発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2005年4月27日 。2022年1月1日閲覧。
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- ^ 試乗インプレッション:日産 ブルーバードシルフィ 20M MotorMagazine MEDIALOG
- ^ a b c 新型ブルーバードシルフィのすべて ドライビングインプレッション
- ^ 【日産 ブルーバードシルフィ 試乗記】満足感は高いがアクティブセーフティーの充実カギ。 CORISM
- ^ 新型ブルーバードシルフィのすべて 開発ストーリー
- ^ 新車速報 ブルーバード・シルフィ 注目点 ホビダス・オート
- ^ 日産自動車、第13回上海モーターショーに14車種を出展 NISSAN PRESS ROOM
- ^ “直击广州车展 风神A60首次亮相”. 东风乘用车公司 (2011年11月21日). 2012年8月25日閲覧。
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- ^ 【上海ショー2019】日産が新型「シルフィ」を世界初公開Web CG2019年4月16日(2019年11月10日 閲覧)
- ^ 『日産自動車、中国で「e-POWERシルフィ」を公開』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2021年9月29日 。2021年9月29日閲覧。
- ^ “日産が「ラグジュアリーセダン」をお披露目! 大型メッキグリル採用の新型「シルフィ」を発売、中国市場の人気を死守出来るか”. くるまのニュース (2023年3月14日). 2023年3月16日閲覧。
- 1 日産・シルフィとは
- 2 日産・シルフィの概要
- 3 2代目(通算12代目)G11型(2005年 - 2012年)
- 4 3代目(通算13代目)B17型 (2012年 - 2021年)
- 5 4代目(通算14代目)B18型(2019年 - )
- 6 車名の由来
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