宮城県美術館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/14 10:22 UTC 版)
施設
本館は1981年(昭和56年)に竣工した地下1階、地上2階建ての建物である。設計者は前川國男[5][6][7][8]。展示室は1階と2階にそれぞれ2室、合わせて4室ある。主に、1階の展示室では常設展示が、2階の展示室では特別展示が行われる。展示室の他には、創作室、造形遊戯室、講堂、図書室、レストラン、ミュージアムショップがある[9][10]。創作室は、大型器材、道具類共々、利用者に開放されており、幅広い美術制作活動の支援がここで行われている[11]。これは、開館時に掲げられた理念の「見るだけでなく新しい自分を発見する美術館」を踏襲したものである[4][12]。また、地下1階には県民ギャラリーがあり、ここで一般市民による作品の展示、発表が行われている[13]。
佐藤忠良記念館は1990年(平成2年)に竣工した地下1階、地上1階建ての建物である。設計者は大宇根・江平建築事務所[14]。展示室は1階にあり、佐藤忠良の作品がここに展示されている[13]。展示室の他には、コーヒーショップや、オーディオ・ビジュアル設備を備えた多目的ホールであるアート・ホールがある[10]。
美術館の内外には前庭、中庭、北庭、アリスの庭の4つの庭がある。中庭を除き、それぞれの庭には彫刻が置かれている。アリスの庭は、本館と佐藤忠良記念館の間に位置する庭で、この庭に対する佐藤忠良記念館の側面は弓なりのハーフミラーガラスであり、独特の情景を描き出す[15]。
宮城県美術館の建物は1983年(昭和58年)に第24回BCS賞を受賞した[16]。1998年(平成10年)には当時の建設省が企画した公共建築百選に選ばれた。
宮城県美術館は、開館から40年以上経ち、老巧化のため2023年6月19日より改修している。開館は2025年(令和7年)頃としている。改修後は、「キッズ・スタジオ」(仮称)や、「見える収蔵庫」の新設なども改修ともに行っている。
- ^ 第6章 芸術文化(宮城県「宮城教育年報(平成19年度実績)」)
- ^ 『仙台市史』通史編9(現代2)545頁。
- ^ 『みんなでまもった美術館』宮城県美術館の現地存続を求める県民ネットワーク 編著
- ^ a b c “特色”(宮城県美術館)2019年10月22日閲覧。
- ^ “Founder”. 株式会社 前川建築設計事務所. 2021年9月30日閲覧。
- ^ “前川建築の県美術館、一転存続へ 知事「解体は暴力的」”. 朝日新聞 (2020年11月17日). 2021年9月30日閲覧。
- ^ “モダニズム建築の宮城県美術館、移転を断念。現在地で存続へ”. 美術手帖 (2020年11月16日). 2021年9月30日閲覧。
- ^ 宮城県 (2018年2月). “宮城県美術館リニューアル基本方針(最終案)” (PDF). p. 15. 2021年9月30日閲覧。
- ^ “フロアー案内|本館”(宮城県美術館)2019年10月31日閲覧。
- ^ a b “レストラン/ミュージアムショップ”(宮城県美術館)2019年10月31日閲覧。
- ^ “オープンアトリエ”(宮城県美術館)2019年10月22日閲覧。
- ^ (9) 宮城県美術館開館(河北新報「ニュースの記憶~仙台圏・あのころ」)
- ^ a b “フロアー案内|佐藤忠良記念館・県民ギャラリー”(宮城県美術館)2019年10月31日閲覧。
- ^ “フロアー案内|案内図”(宮城県美術館)2019年10月31日閲覧。
- ^ “フロアー案内|庭園・駐車場”(宮城県美術館)2018年11月3日閲覧。
- ^ “BCS賞受賞作品”(日本建設業連合会)2019年10月22日閲覧。
- ^ 第1回新潟県立美術館外部評価検討委員会 資料(新潟県)
- ^ 提言:評価と経営の確立に向けて(静岡県立美術館評価委員会)
- ^ 宮城県美術館(宮城県観光データブック)
- ^ a b “宮城県美術館・仙台二高周辺”(仙台市)2019年10月22日閲覧。
- ^ a b “アクセス”(宮城県美術館)2019年10月22日閲覧。
固有名詞の分類
- 宮城県美術館のページへのリンク