ロサンゼルス市警察
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/04 02:17 UTC 版)
概要
ロサンゼルス市警察は、カリフォルニア州ロサンゼルス市に本部を持つ。合議制警察委員会(日本の公安委員会に相当する組織)の管理下に設けられており、警察官9,974人[1]と職員3,036人[1]で、米国でニューヨーク市警察、シカゴ市警察に次ぐ3番目に大きな警察組織であり、日本の警視庁の4分の1ほどの人員数である[2]。
ニューヨーク市警察は住民228人につき1人、シカゴ市警察は住民216人につき1人の割合で警察官を配置しているが、ロサンゼルス市警察は住民426人につき1人の割合であり、常に人員不足に悩まされている[2]。理由としては、ゴードン・ノースコット事件対応における失態や過去に起きた警察官の汚職事件、人種差別による暴動(ワッツ暴動やロス暴動)が問題となり「警察は信用出来ない」とのイメージが定着したうえに、それを受けて隊員の資質向上のために採用基準を非常に厳格にしたのが要因とされる[2]。これと関連しているのか否かは不明だが、ハリウッド映画やドラマに登場する市警は常に善玉である。
アメリカでもニューヨークに並ぶ多人種が住む大都市、州であるため、職員の人種構成はさまざまである。2019年時点では、10,008人の警察官のうち81%(8,158人)が男性で、19%(1,850人)が女性である。白人が48.8%、ヒスパニック系が30.9%、アフリカ系が9.62%、アジア系および南太平洋諸国出身者が7.6%程である[2]。
市警のモットーは”to protect and to serve”(保護と奉仕)で、パトロールカーの側面にも記されている。アメリカ警察の特殊部隊であるSWATは、ロサンゼルス市警察が最初に組織したとされ、その練度の高さは随一であり、全米の警察で装備や戦術などが手本とされている。
かつて15年近く本部長を務め、在職中の1966年に急逝したウィリアム・ヘンリー・パーカーを偲んで「パーカーセンター」の別名で呼ばれ親しまれていた本部庁舎であるが、2009年秋には市役所南に建設された新庁舎 (New Police Administration Building) へ機能を移転した。移転後のパーカーセンターは取り壊されている。
- ^ a b “CALIFORNIA Full-time Law Enforcement Employees”. FBI:UCR. 2020年5月13日閲覧。
- ^ a b c d 監修:庄司一憲『世界の警察 アメリカ編』 辰巳出版株式会社 ISBN 9784777804771
- ^ [1]
- ^ [2]
- ^ ちなみに、この事件は「44ミニッツ」という題名で映画化された他、映画「S.W.A.T.」の冒頭にもこの事件を基にしたシーンが存在する。
- ^ “LAPD Equipment”. LOS ANGELES POLICE DEPARTMENT. 2020年5月15日閲覧。
- ^ “LAPD Singing Bonus Frequently Asked Questions (FAQs) & Information”. LAPD recruiter. 2020年5月13日閲覧。
- ^ “SALARY”. LAPD recruiter. 2020年5月13日閲覧。
- ^ “L.A. will buy 7,000 body cameras for police officers”. Los Angeles Times. 2020年5月13日閲覧。
- ^ “History of the Air support Division”. Los Angeles Police Department. 2020年5月13日閲覧。
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