レニウム鉱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/30 04:31 UTC 版)
サイド・ストーリー
レニウム鉱が茂世路岳で発見されたのは1992年である。M. A. Korzhinsky、S. I. Tkachenko、K. I. Shmulovichらによって発見されたが、彼らは翌年に別の産地で自然アルミニウム (Aluminium) と自然ケイ素 (Silicon) を発見するなど、火山における珍しい鉱物の専門家である[10]。論文は1994年にネイチャーに掲載された[3]。鉱物の発見に関する論文がネイチャーに掲載されたのは、ロシアとの間での領有権主張の問題はあるが、日本で発見された鉱物の中では初めてであり、この後は2009年に発見された千葉石 (Chibaite) までない。しかし、新鉱物は国際鉱物学連合の新鉱物・鉱物命名委員会に承認されて初めて鉱物として登録されるが[11]、発見者はこの承認申請をしばらくしなかったため、正式に鉱物として認められたのは2004年である[1][2]。
なお、初のレニウムの鉱物としては、1976年にロシアで天然のレニウムの単体である自然レニウム (Rhenium・Re) が発見されたという主張がRafalsonとSorokinによってされたことがあるが、この主張は1987年に取り下げられている。また、アエンデ隕石などのいくつかの炭素質コンドライトの隕石から自然レニウムを発見したという研究結果もされているが、まだ確認はされていない。そのため、レニウム鉱は正確には承認が最も早かったレニウムの鉱物となる[12]。
関連項目
- ^ a b c d e f Rheniite mindat.org
- ^ a b c d e Rheniite Mineral Data Mineralogy Database
- ^ a b c d e f Discovery of a pure rhenium mineral at Kudriavy volcano nature
- ^ Tarkianite mindat.org
- ^ Rhenium-rich molybdenite and rheniite in the Pagoni Rachi Mo-Cu-Te-Ag-Au prospect, Northern Greece: implications for the Re geochemistry of porphyry-style Cu-Mo and Mo mineralization The Canadian Mineralogist
- ^ 2.26レニウム(Re)経済産業省 東北経済産業局
- ^ RHENIUM U.S. Geological Survey, Mineral Commodity Summaries
- ^ レニウム (Re) 鉱物資源マテリアルフロー 2012
- ^ The Mineral rheniite The Mineral and Gemstone Kingdom
- ^ Native AI and Si formation nature
- ^ 新鉱物についての解説ページ 東京大学物性研究所物質設計評価施設 電子顕微鏡室
- ^ Rhenium mindat.org
- 1 レニウム鉱とは
- 2 レニウム鉱の概要
- 3 サイド・ストーリー
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