ポレッチ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/24 15:00 UTC 版)
自然の特徴
バレディネの洞窟はイストリアで唯一公開されている地理学上の記念物で、ポレッチ付近にある。バレディネ洞窟では、石筍が奇妙なかたちになっている。石筍の一つは聖母マリアに似ており、その他はピサの斜塔に似ている。リム湾はフィヨルドに似た全長12キロの入り江で、パジンチツァ(Pazinčica)川が海へ向かって大地を浸食してできあがった。石英の玉石が時折ここで見つかり、海にさらされる。
景色は地中海性の植生が豊富であり、マツやウバメガシ、ヒメイチゴなどの常用樹の藪が広がる。数台に渡って、肥沃な赤土(テラロッサ、またはツルリェニツァ Crljenica)が農業に用いられてきた(穀物、果樹園、オリーヴ園、野菜畑など)。現在有機農産物の生産が行われ、オリーヴ、ブドウ、またマルバシハ、ボルゴンハ、メルロー、ピノー、カベルネ・ソーヴィニョン、テランといったワイン用ブドウが栽培されている。
交通
道路交通は輸送手段の第一の形態である。ポレッチはイストリア半島他自治体や、トリエステ、リエカ、リュブリャナ、ザグレブといった都市と接続が良い。最寄りの商業空港はプーラにある。海上交通は、過去数世紀より現在の重要性はいささか劣る。海上交通は、観光旅行のため主に使用される。最寄りの鉄道駅は、イストラ郡の郡議会が置かれるパジンにある。1902年、パレンザナまたはパレンザナ・バーンと呼ばれた、レール幅の狭い鉄道線がポレッチとトリエステ間をつないで開通した。この鉄道線は1935年まで提供されていた。
経済
伝統的に、経済活動は常に農業と漁業に結びついてきた。唯一目立つ産業は、食品加工業である。1994年からヨーロッパと、紛争後クロアチア全体がそっくり統合され、ポレッチの貿易、財政、情報伝達技術部門が成長した。歳入の第一位は観光収入である。
不動産価格は、ポレッチがイタリアなど旧西側諸国に近いという、最上の位置にあるために高い。
統計
ポレッチの人口における民族区分は、クロアチア人75.4%、イタリア人4.23%、セルビア人3.24%、アルバニア人2.45%である。民族の違う人々が、他民族への寛容の伝統を守っている。
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