フラッシュメモリ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/04 14:20 UTC 版)
インタフェース
過去の経緯により、一般的にNOR型はSRAMインターフェース (搭載bit数が増えるとアドレスバス幅が増えていく)、NAND型はDRAMインターフェース (アドレスを複数回に時間分解するマルチプレクスを行う)である。また、組み込みシステム等の分野では、I²C等のシリアルバスを採用した素子(『シリアルフラッシュメモリ』と称されることもある)も用いられている。
商品パッケージ
主としてNAND型で補助記憶装置としてパッケージされている商品の例を挙げる。これらのような商品の他に、Fusion-io(現在はサンディスク傘下)のioDriveのように、フラッシュメモリの性能を最大限に発揮するようデザインされた製品などもある。
- フラッシュATAメモリーカード[21]
- USBメモリ
- メモリーカード
- ソリッドステートドライブ
容量単価およびメーカーへの影響
2005年あたりまで、フラッシュメモリはハードディスクや光ディスクの容量単価とは比べ物にならないほど高額であり、この点がユーザーにとって大きな欠点であった。しかし、2006年頃になると、フラッシュメモリの価格が大幅にかつ急速に下落してゆき、価格的な欠点は段々と和らいでいった。これは、フラッシュメモリ製造会社が一斉に増産したためであった。それでもなお、フラッシュメモリの容量単価はハードディスクや光ディスクを抜き去るほどには低下していない[22]。
この急激な価格低下はフラッシュメモリ製造メーカーの経営に大きな打撃をもたらし、大手の東芝メモリ(現・キオクシア)も打撃を受けていると報じられた[23][24]。また、フラッシュメモリ専業大手のスパンションは、価格下落と世界的な景気の低迷の影響もあって採算が悪化、会社更生法の適用を申請した[25]。
脚注
注釈
出典
- ^ “世紀の発明「フラッシュメモリーを作った日本人」の無念と栄光(週刊現代) @gendai_biz”. 現代ビジネス. 2022年5月31日閲覧。
- ^ “残念な東芝で「フラッシュメモリーの父」は活かされなかった”. ダイヤモンド・オンライン (2017年5月29日). 2022年5月31日閲覧。
- ^ http://www.takeda-foundation.jp/reports/pdf/ant0104.pdf
- ^ Jonathan Thatcher, Fusion-io; Tom Coughlin, Coughlin Associates; Jim Handy, Objective-Analysis; Neal Ekker, Texas Memory Systems (April 2009). NAND Flash Solid State Storage for the Enterprise, An In-depth Look at Reliability. Solid State Storage Initiative (SSSI) of the Storage Network Industry Association (SNIA). オリジナルの14 October 2011時点におけるアーカイブ。 2011年12月6日閲覧。.
- ^ “Taiwan engineers defeat limits of flash memory”. phys.org. 2016年2月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月8日閲覧。
- ^ “Flash memory made immortal by fiery heat”. theregister.co.uk. 2017年9月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月8日閲覧。
- ^ “Flash memory breakthrough could lead to even more reliable data storage”. news.yahoo.com. 2012年12月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月8日閲覧。
- ^ Richard Blish. "Dose Minimization During X-ray Inspection of Surface-Mounted Flash ICs" Archived 20 February 2016 at the Wayback Machine.. p. 1.
- ^ Richard Blish. "Impact of X-Ray Inspection on Spansion Flash Memory" Archived 4 March 2016 at the Wayback Machine.
- ^ “SanDisk Extreme PRO SDHC/SDXC UHS-I Memory Card”. 2016年1月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月3日閲覧。
- ^ “Samsung 32GB USB 3.0 Flash Drive FIT MUF-32BB/AM”. 2016年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月3日閲覧。
- ^ (3)【フラッシュメモリー編】 長期間放置するとセル内の情報が消える《データ消失の謎》 - PC Online
- ^ 【福田昭のセミコン業界最前線】 NANDフラッシュメモリの信頼性を保つ技術 - PC Watch
- ^ (3/5)100年持たせるデータ保存術 - 【フラッシュメモリー】長期間の放置でデータが消える - ITpro
- ^ IEDM 2008 - フラッシュメモリにも中性子線ソフトエラーが発生
- ^ a b “NOR FLASH FAQS - KBA222273 - Cypress Developer Community”. サイプレス (2018年3月26日). 2018年6月7日閲覧。
- ^ “MemCon Tokyo 2007レポート(フラッシュメモリ編)”. Impress Watch / PC Watch. 2013年3月5日閲覧。
- ^ SSDの耐久性 - Hewlett-Packard
- ^ 寿命を迎えたフラッシュメモリのレポート - USBメモリの書き換え限界寿命が来ると何が起きるのか、実際に寿命が来たケースをレポート - GIGAZINE
- ^ IntelとMicronがマルチレベルNANDフラッシュの不良を解析 - PC Watch
- ^ フラッシュATAメモリーカード - Weblio辞書
- ^ メモリーカードの価格が大暴落中! - All About
- ^ 東芝、300億円の営業赤字に 08年中間決算 - 47news
- ^ 東芝,NANDフラッシュ・メモリの赤字は通期で390億円 - 日経BP TechOn
- ^ フラッシュメモリー製造 米国NASDAQ上場Spansion Inc.子会社 Spansion Japan株式会社 会社更生法の適用を申請 負債741億円 - 帝国データバンク
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