ピアチェンツァ みどころ

ピアチェンツァ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/23 16:35 UTC 版)

みどころ

ピアチェンツァは、イタリアで芸術都市の名声が高いものの一つである。多くの歴史ある宮殿や邸宅、素晴らしい庭園を誇っている。

カヴァッリ広場とイル・ゴティコのファサード
ドゥオモのファサード
ピアチェンツァの守護聖人サンタントーニオ聖堂
ルネサンス様式のサン・シスト教会

邸宅

  • パラッツォ・コムナーレ( Palazzo Comunale) - イル・ゴティコの名で知られる。1281年に町の行政組織の入る建物としてできた。北部イタリアにおける、保存状態の良い中世都市建造物の一つで、ブロレット(en:Broletto)として知られる。ロンバルディア地方の典型である。北側部分だけ典型的なゲルフ凸壁、アーケイドの縁、中央鐘楼といった原型をとどめている。5つのアーケイドにあるファサードは、低い部分がピンク色の大理石でできており、上部は煉瓦造り(幾何学紋様の装飾)となっている。バラ窓が、3つのアーケードのある短い側を見下ろす。メインホールにはフレスコ画があり、会議や講義の場となってきた。
  • パラッツォ・ファルネーゼ英語版 - 1568年、オッターヴィオ・ファルネーゼと妃マルゲリータによって建設が始められた。初期の計画はウルビーノ出身のフランチェスコ・パチョットによって考案され、工事はジョヴァンニ・ベルナルド・デッラ・ヴァッレ、ジョヴァンニ・ラヴェッツァリ、ベルナルド・パニッツァリに任せられた。設計はジャコモ・バロッツィ・ダ・ヴィニョーラによって修正された。
  • パラッツォ・ランディ(Palazzo Landi) - 中世に建てられたが、15世紀終わりに修理された
  • パラッツォ・スコッティ(Palazzo Scotti) - 現在、自然史博物館となっている
  • パラッツォ・デイ・メルカンティ(Palazzo dei Mercanti) - 17世紀。現在市庁舎が入っている。

その他

  • カヴァッリ広場( Piazza Cavalli) - 市内第一の広場。カヴァッリとは騎馬のこと。アレッサンドロ・ファルネーゼ騎馬像と、ラヌッチョ1世騎馬像がたつ。マニエリスムの彫刻家フランチェスコ・モーキの作品。
  • ドゥオモ(en:Duomo di Piacenza) - ピアチェンツァ=ボッビオ司教座がおかれている。1122年から1233年かけ建てられた。北部イタリアにおける価値の高いロマネスク様式建築の一つ。ファサードはヴェローナ風のピンク色の大理石と石でつくられており、水平位置には3つの門をもつ回廊が占める。回廊は柱頭とローマ風の彫像で装飾されている。内部は本堂と2つの側廊があり、25本の太い柱で分割されている。14世紀から16世紀にかけ、カミッロ・プロカッチーニルドヴィーコ・カッラッチらによって創られたフレスコ画が有名である。同じくドームのフレスコ画はピエール・フランチェスコ・マッツッチェッリ、グエルチーノの手による。1479年からある木造の内陣、ジャンジャコモ・デ・ジェノヴァによる木造聖歌隊席、15世紀のロンバルディア派の彫像がある。ギリシャ十字型の地下聖堂は、108のロマネスクの小さな円柱を持ち、聖ユスティニアヌスの聖遺物を収める。1117年の地震後に崩壊したという最初にできた聖堂は、聖ユスティニアヌスに捧げられていた。
  • サン・フランチェスコ教会 - カヴァッリ広場に面する。12世紀のロマネスク様式、ゴシック様式の堂々たる大建築物。町の中央部にあるという好位置から、中世には市民の聖域であった。古代の回廊が一部残る。主要門は、『聖フランチェスコの法悦』を表した15世紀の巨大弦月窓がある。内部はラテン十字型で本堂と2つの側廊があり、高いゴシック様式アーチを支える低く強い煉瓦柱によって分けられている。側廊より天井の高い本堂は、五面体のアプスを持つ。15世紀から16世紀のフレスコ画で装飾されている。1848年、教会でピアチェンツァのイタリア王国併合が宣言された。
  • サンタントーニオ聖堂 - ロマネスク建築。巨大な8角形塔が特徴。350年、ピアチェンツァ初代司教聖ヴィットーリオによって建設が命じられ、375年に完成した。トレッビア川沿いのトラーヴォ近郊で殉教した氏名不詳の聖人の聖遺物が収められている。1183年、神聖ローマ皇帝フリードリヒ1世の代理人とロンバルディア同盟の代理人がここで面会した。異民族の襲撃でできた損傷を修繕し、15世紀には回廊をつくった。内部にはカミッロ・ジェルヴァセッティのフレスコ画がある。
  • サン・サヴィアーノ聖堂 - 聖ヴィットーリオの後継者、ピアチェンツァ司教サヴィアーノに捧げられた。903年に建設が始まったが、1107年には聖化されただけだった。ファサードとポルチコ(柱廊玄関)は17世紀から18世紀にかけつくられた。司教席と地下聖堂には12世紀の多彩式モザイクが含まれる。内部はロンバルディア=ゴシック様式で、擬人的な柱頭を持つ。高い祭壇上部は、12世紀の作者不明の木製十字架像がかかる。
  • サン・ジョヴァンニ・イン・カナーレ教会 - 1220年にドミニコ会が建てた。
  • サンタ・マリア・イン・カンパーニャ教会(Santa Maria in Campagna) - ルネサンス様式教会。1095年に教皇ウルバヌス2世が第一回十字軍を召喚したクロチャーテ広場に面する。教会は1522年から1528年にかけ建てられた。内部はギリシャ十字型であったが、のちにラテン十字型に変更された。イル・ポルデノーネがドーム内、左側の2つの礼拝堂のそれぞれのフレスコ画を完成させた。
  • サン・シスト教会 - ルネサンス教会。アレッシオ・トラメッロ設計の貴重な聖歌隊席がある。15世紀に建設が始まった。874年に皇后アンギルベルガによって教導された神殿が下にある。
  • フェーガト・ディ・ピアチェンツァ(en:Liver of Piacenza、ピアチェンツァの肝臓) - ローマ以前、エトルリアのものといわれる、青銅製の彫刻。ヒツジの肝臓を模したもの。現在ピアチェンツァ考古学博物館所蔵。腸朴または占いを学ばせるためつくられた教育道具とみられる
  • リッチ・オッディ美術館 - 現代イタリア画家の作品を収める

  1. ^ Popolazione residente per sesso, età e stato civile al 1° gennaio 2023” (イタリア語). 国立統計研究所(ISTAT). 2024年2月19日閲覧。メニューでVista per singola areaを選択。Anno:2023, Ripartizione:Nord-est, Regione:Emilia-Romagna, Provincia:Piacenza, Comune:Piacenza を選択
  2. ^ http://www.comuni-italiani.it/033/032/
  3. ^ 国立統計研究所(ISTAT). “Tavola: Popolazione residente - Piacenza (dettaglio loc. abitate) - Censimento 2001.” (イタリア語). 2013年10月20日閲覧。
  4. ^ 国立統計研究所(ISTAT). “Tavola: Superficie territoriale (Kmq) - Piacenza (dettaglio comunale) - Censimento 2001.” (イタリア語). 2013年10月20日閲覧。
  5. ^ 地図上で2地点の方角・方位、距離を調べる”. 2015年5月10日閲覧。
  6. ^ Tabella dei gradi/giorno dei Comuni italiani raggruppati per Regione e Provincia”. 新技術エネルギー環境局(ENEA) (2011年3月1日). 2017年1月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年9月20日閲覧。
  7. ^ classificazione sismica aggiornata al aprile 2023” (xls). https://rischi.protezionecivile.gov.it/it/sismico/attivita/classificazione-sismica/. イタリア市民保護局. 2023年12月16日閲覧。


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