ドイッチュラント (練習艦) ドイッチュラント (練習艦)の概要

ドイッチュラント (練習艦)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/02 00:44 UTC 版)

ドイッチュラント
Deutschland, A59
ドイッチュラント
1986年、ニューヨークへの寄港時に撮影。
基本情報
建造所 ノビスクルークレンズブルクドイツ語版英語版
運用者  西ドイツ海軍
艦種 練習艦
建造費 9,500万ドイツマルク
艦歴
発注 1958年
起工 1959年9月11日
進水 1960年11月5日
竣工 1963年4月10日
就役 1966年5月25日
退役 1990年6月28日
最期 1993年10月にスクラップとして売却。
1994年1月にインドのAlangに曳航され解体
要目(参考文献:[1]
基準排水量 4,800 t
満載排水量 5,500 t
全長 138 m
最大幅 16 m
吃水 6 m
ボイラー Wahodag製ボイラー×2基(中央推進軸用)
主機

CODAD(左右両舷推進軸)

  • メルセデス・ベンツ製16気筒4ストロークディーゼル×2基
  • マイバッハ製16気筒4ストロークディーゼル×2基
    蒸気タービン(中央推進軸)
  • Wahodag製ギヤード・タービン×1基
推進器 エッシャーウイス製3翅式可変ピッチプロペラ(直径2.8m)×3基
速力 21 kt
乗員
  • 士官:30名
  • Portepee-NCOs:30名
  • 下士官90名
  • 水兵180名
  • 士官候補生120名
  • 民間人6名
兵装
  • 100mm単装砲×4基
  • ブレダ 40mm/70 Mod 58II 2連装砲架×2基
  • ボフォース 40mm MEL DS Type 58単装砲架×2基
  • 533mm可動式単装魚雷発射管×4基(左右舷側に2基ずつ)
  • 533mm固定式魚雷発射管×2基(艦尾に装備・1970年代に撤去)
  • 4連装375mm対潜ロケット発射機×2基
  • 爆雷投下軌条×2基
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    船体構造

    ドイッチュラントは平時には士官候補生の訓練航海に従事するが、戦時下では兵員輸送や移動病院機雷敷設や船団護衛などの 多様な任務に投入することを前提に設計された。士官候補生のための居住区画や教室などのスペースを確保するため、 船体の割には軽武装となっている[1]

    またドイッチュラントは、建造当時はドイツ連邦海軍最大の艦であり、後にベルリン級補給艦が建造されるまでその地位を保っていた[1]

    兵装

    上記のように、ドイッチュラントは戦時下においては機雷敷設や船団護衛のような明確に戦闘が予想される任務への投入を 考慮して設計されたため、練習艦としては重装備となっている。

    主砲はフランス製の55口径100mm砲を、艦の前後に2基ずつ搭載している[1]

    対空機関砲としては、ブレダ社製の70口径40mm2連装機関砲と、ボフォース製の70口径40mm単装機関砲が2基ずつ装備されている[1]

    対潜兵器としては、艦の左右両舷に可動式の533mm魚雷発射管2基ずつと、艦尾に固定式の533mm魚雷発射管2基が装備されていたが、艦尾の魚雷発射管は1970年代に撤去された。また、4連装375mm対潜ロケット発射機と爆雷投下軌条が2基ずつ装備されている[1]

    ほほ同時期に就役していたハンブルク級駆逐艦ケルン級フリゲートと共通の兵装が搭載されている。ただし、艦対艦ミサイル個艦防空ミサイルなどのミサイル兵装は退役するまで装備されなかった。

    機関

    ドイッチュラントの推進軸は3基あるが、機関は全く異なる2種類の機関が混載されている[1]

    そのうち左右の2軸はディーゼルエンジン2基で駆動させるCODADで、左右の推進軸にはそれぞれメルセデス・ベンツ製16気筒4ストロークディーゼルと、マイバッハ製16気筒4ストロークディーゼルが1基ずつ連接されている。ただし、メルセデス・ベンツ製ディーゼルエンジンは後の改修によってマイバッハ製ディーゼルエンジンに換装された[1]

    残る中央推進軸は、2基のWahodag製ボイラーと1基のWahodag製ギヤード・タービンで駆動させる蒸気タービン機関になっている[1]




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