グラン・ブルー (映画) グラン・ブルー (映画)の概要

グラン・ブルー (映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/28 19:06 UTC 版)

グラン・ブルー
Le Grand Bleu
監督 リュック・ベッソン
脚本 リュック・ベッソン
ロバート・ガーランド
製作 パトリス・ルドゥー
出演者 ロザンナ・アークエット
ジャン=マルク・バール
ジャン・レノ
音楽 エリック・セラ
主題歌 エリック・セラ
『My Lady Blue』
撮影 カルロ・ヴァリーニ
製作会社 ゴーモン
配給 20世紀フォックス(1988年)
日本ヘラルド映画(1992年)
角川映画(2010年)
公開 1988年5月11日
1988年8月20日
上映時間 132分(オリジナル版)
120分(編集版)
168分(完全版)
製作国 フランス
イタリア
言語 英語
フランス語
イタリア語
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概要

フリーダイビングの世界記録に挑む2人のダイバーの友情と軋轢、そして海に生きる男を愛してしまった女性の心の葛藤を描く海洋ロマン。

10代からダイビングに親しんできたベッソン監督が、長年の夢だった“イルカに魅せられた潜水夫の物語”を、実在の天才ダイバー、ジャック・マイヨールの協力を得て映画化。撮影は1987年6月から約9か月に渡り、パリを含むフランスニューヨークなどで行われた。

フランスでは公開後、ハイティーンの若者達の絶大な支持を集め、映画館前は長蛇の列。上映前と終わりには、割れんばかりの拍手が映画館を埋めるような狂騒となった。フランス国内の観客動員数は1000万人、パリでは187週連続上映という記録を打ちたてた。彼らは「Grand Bleu Generation」と呼ばれ、社会現象にまでなった。

ストーリー

イタリア人フリーダイバーで無呼吸潜水の世界チャンピオンであるエンゾはある男を捜していた。ギリシアの海辺の町で育ったエンゾは誰よりも素潜りが得意なガキ大将だったが、彼が唯一認めていたのが、潜水夫の息子である一人の気弱そうな少年だった。

ニューヨークで働く保険調査員ジョアンナは、自動車事故の調査でペルーアンデス山脈の高地にいた。そこで彼女は、氷結した湖に酸素ボンベもなしに潜水していく1人のダイバーに出会う。ジャック・マイヨール。彼こそがエンゾが捜していた少年の成長した姿だった。

シチリアタオルミーナで開催されるフリーダイビング競技会にジャックを招待するエンゾ。ジャックを追ってジョアンナもやって来た。簡単に新記録を打ち出すエンゾ。翌日に潜ったジャックも初参加ながら準優勝した。

仕事をクビになり、ジャックと暮らし始めるジョアンナ。各地の大会に出場し始めたジャックは、やがてエンゾを上回る120メートルの大記録を打ちたてた。ジャックの記録を超えることは生理学的に危険だとして、次の大会を直前に中止する医師や主催者たち。それを無視して潜ったエンゾは急死した。

その夜、勝手に潜水の機材を動かし、真っ暗な海に潜ろうとするジャック。妊娠したことを告げて引き止めるジョアンナ。だが、海しか見えないジャックの為に、ジョアンナは自ら機材を始動させた。浮上を補佐するロープの最深部まで潜るジャック。ロープを手放したジャックは迎えに来たイルカと共に、暗い海中へと泳ぎ去った。

登場人物

ジャック・マイヨール
フランス人ダイバー。驚異的な潜水能力を持ち、潜水生理学者ローレンス博士の研究対象となっている。ギリシアでの子供時代に、潜水夫である父が潜水中の事故で死亡。大きな喪失感を抱えており、イルカだけが心の拠り所となっている。
モデルは同名の実在のダイバー、ジャック・マイヨール
エンゾ・モリナーリ
イタリア人ダイバー。フリーダイビング競技会の強豪であり、その性格は尊大にして、どこまでも陽気。ただしママには頭が上がらない。
モデルは実在のイタリア人ダイバー、エンゾ・マイオルカ
ジョアンナ・ベイカー
ニューヨークで働く保険調査員。都会の喧騒、渋滞、ルームメイトのグチにウンザリしていた中、ジャックと運命的な出会いをする。

キャスト

日本語吹替

役名 俳優 日本語吹替
テレビ朝日 テレビ東京
ジョアンナ・ベイカー ロザンナ・アークエット 松井菜桜子 岡寛恵
ジャック・マイヨール ジャン=マルク・バール 池田秀一 辻谷耕史
エンゾ・モリナーリ ジャン・レノ 屋良有作 壤晴彦
ローレンス博士 ポール・シェナー 吉水慶 田中秀幸
ノヴェリ セルジオ・カステリット 秋元羊介 伊藤和晃
ロベルト マルク・デュレ 堀内賢雄 立木文彦
ルイ叔父 ジャン・ブイーズ 阪脩
ダフィー グリフィン・ダン 山路和弘
  • テレビ朝日版:初回放送1990年12月15日『ウィークエンドシアター』(01:15-03:10)
日本で劇場公開された「国際版」が『グレート・ブルー』の邦題で放送された。
  • テレビ東京版:初回放送2000年12月30日『20世紀名作シネマ』(23:30-02:40)※ノーカット放送
監督が最初に完成させた「長尺版」が『グラン・ブルー グレート・ブルー完全版』の邦題で放送された。
  • 2019年現在、発売されているソフトにはいずれの日本語吹替も収録されていない。

  1. ^ 『グラン・ブルー』製作時、リュック・ベッソンが戦ったハリウッドの大物とは!?|CINEMORE(シネモア)”. cinemore.jp. 2019年5月9日閲覧。
  2. ^ 「映画になった奇跡の実話」 鉄人ノンフィクション編集部
  3. ^ ジャン=マルク・バールがTIFF登壇「ジャック・マイヨールは私のヒーロー」”. 映画ナタリー. 2024年3月28日閲覧。


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