Linuxの開発
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 15:57 UTC 版)
「リーナス・トーバルズ」の記事における「Linuxの開発」の解説
リーナスは元々自身のシステムとしてMINIX OSを使っており、これを自分で作成したOSと置き換え、この自作OSにLinux(Linus's Minix)という作業用の名前をつけた。しかし、この名前はあまりに自己中心的すぎると感じたため、freeとfreakを混ぜてUnixシステムを示すXの文字を足した「Freax」と名づけようとしていた。友人のアリ・レンクはリーナスにそのOSを簡単にダウンロードできるようにネットワークに置くことを勧め、リーナスに自分のFTPサーバを提供したが、アリはFreaxという名前が気に入っていなかったため、リーナスに linux というディレクトリを与えた。 1991年8月、リーナスはこの成果物をUsenetニュースグループ comp.os.minix で公開した 。 現在ではリーナス本人が書いたコードはLinuxカーネルのたった2%程度しかないものの、カーネルに新しいコードを追加する際の最終的な決定者としての役割を担っている。なお、X Window Systemやgccやパッケージ管理といった、オペレーティングシステム全体にかかわる事項については他の者が行っている。また、多くのLinuxディストリビューションはディストリビューションごとに独自のカーネルバージョンを持っている。リーナスはたとえ開発者の間で行われたものであっても、カーネルに関係しない議論からは距離を置くようにしているようである。リーナスが書き主導してきたLinuxカーネルと、他の大勢の開発者によるソフトウェア(特にGNUソフトウェア)とを一緒にしてLinuxディストリビューションと通称する。さらにこれを単にLinuxと呼ぶものも多い。またGNU/Linuxと呼ぶこともある。リーナス自身およびGNUの創設者リチャード・ストールマンは、GNUベースのディストリビューションは"GNU/Linux"という名称を残すべきだとの姿勢をとっている。 リーナスは「Linux」の商標を保有しており、その使用(および不正使用)を主に非営利団体Linux Internationalを通じて監視している。言うまでも無く「目玉の数さえ十分あれば商標違反は難しい」ので、世界中のLinuxコミュニティの助けも借りている。オープンソース本来の原則からリーナスは、Linuxに商標をつけることそのものを嫌っていたが、1995年に商標を取った。これは赤の他人がLinuxを商標登録したり、脅迫されたりする事態を避けるためである。
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