2代目 W113(1963年-1971年)
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「メルセデス・ベンツ・SLクラス」の記事における「2代目 W113(1963年-1971年)」の解説
300SL、190SLに続く第2世代のSLとして1963年のジュネーヴ・モーターショーで機械式燃料噴射装置(ボッシュ製)付き2.3L 直6SOHCエンジンを積んだ230SLがデビューした。車の性格としてはスポーツ性の高い300SLよりもツーリングカー的な要素の強い190SLに近いもので、自社製4速ATやパワーステアリングも用意されていた。しかしながら、レーシングドライバー並みの腕前をもつ技術担当重役ルドルフ・ウーレンハウトが運転する230SLは、レーサーのマイク・パークス(Mike Parkes)が運転する3Lエンジン搭載のフェラーリ250GTが47.3秒で周回したサーキットを47.5秒で走るという実力ももっていた。スタイリングは当時のダイムラー・ベンツのデザイナーであったフランス人のポール・ブラック(Paul Bracq )によるもので、「パゴダ・ルーフ」と称される屋根の中央が左右より低い逆反り形状になっているのが特徴である。この屋根の形状は次の3代目 R107にも引き継がれる。 車体形状は、 車体に格納される幌が付いたロードスター ロードスターに着脱可能なハードトップが付いたクーペ ロードスターから幌とその収納部を取り去り、車室後部に簡易シートを備えた「カリフォルニア・ロードスター」(ハードトップ付もあり) の3種類があった。 1967年、機械式燃料噴射装置付き2.5L 直6SOHCエンジンを積み、後輪もディスクブレーキ化した250SLへ移行。 1968年、機械式燃料噴射装置付き2.8L 直6SOHCエンジンを積んだ280SLへ移行。 高まる環境への配慮や安全性能の向上を目指して、1971年に後継モデルである3代目 R107へと移行する。 生産台数は230SLが19,831台、250SLが5,196台、280SLが23,885台である。 モータースポーツの分野では、1963年のスパ・ソフィア・リエージェ・ラリーにてオイゲン・ベーリンガー(Eugen Böhringer )の運転する230SLが優勝している。
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