霊的な側面
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 07:22 UTC 版)
「イスラム教における斎戒」の記事における「霊的な側面」の解説
この斎戒は、自制をして欲望に囚われることのないよう、合理的な限界範囲で自身の食欲や情欲を克服するための宗教的義務の一形態として、全てのイスラム教徒に命じられたものである。クルアーンは、人間が欲望からその身を妨ぐことができないなら、人間は救いに到達することができないと述べている。 主の御前に立つことを恐れた者、また低劣な欲望に対し(自分の)魂を抑制した者は、本当に楽園がその住まいであろう。-クルアーン79:40-41 イスラム教徒は、アッラーの命令にしたがい日常生活の許容範囲を削って、自制心を強化したり主の意識を高める。それは人々への罰として規定されたものではなく、重荷となる慣行を課すとも規定されていない 。それは道徳的かつ精神的な鍛練であり、その根底にある思想は人間の誘惑がイスラム教の説く道徳的規律を超えないよう節度および精神的規律を教授するものである。 加えて、斎戒は一定期間だけの義務であり、肉体的な欲求を完全に放棄することは推奨していない。飲食および性交は、斎戒が終わると人間として許されるようになる。したがって、イスラム教の斎戒はその自然な範囲内で適度な節制を促す目的がある。
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