電気式気圧計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 06:21 UTC 版)
21世紀初頭の近年では、半導体等を用いたセンサにより気圧を電気信号として出力し、デジタル信号として出力・記録することが行われている。センサには、静電容量式のものと振動式のものとがある。 集積回路の技術を応用して製造されたチップ型のものは、加工の精度が非常に高いため、精度や安定性の点で優れており、機器への組込みも容易なことから、広く使われるようになっている。 静電容量式のセンサはシリコン等でできたチャンバーがコンデンサを形成しているもので、気圧による電極間の距離の変化を静電容量の変化として検出する。 振動式のセンサは金属、シリコン等でできたチャンバーに水晶等の圧電素子から振動を加え、気圧の変化に伴って変化するチャンバー面の張力を共振周波数の変化として検出することで測定を行う。円筒振動式気圧計と呼ばれる缶形のセンサが使われてきたが、チップ型のものが普及してきている。 気象庁では、アメダス等の自動観測装置への組込み用として、1982年から円筒振動式気圧計を、1995年から静電容量式のセンサを用いた気圧計を採用している。 気象観測用として、測定範囲は、870-1050hPaが必要とされ、許容される器差は、0.7hPaである。
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