雲霧帯の形成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 03:09 UTC 版)
「南硫黄島原生自然環境保全地域」の記事における「雲霧帯の形成」の解説
難破船の乗組員以外、これまで人が定住することがなかった南硫黄島では気象観測が継続的に行われたことがない。南硫黄島にもっとも近接する硫黄島の気象データなどからは、南硫黄島では山頂部まで熱帯・亜熱帯常緑広葉樹林が成立すると考えられるが、実際には標高約500メートル以上の島の上部では日常的な雲霧の発生に伴い雲霧帯が形成され、木の幹に多くの種子植物、シダ植物、コケ植物の着生が見られる雲霧林の形成が見られる。南硫黄島以外の小笠原諸島では、雲霧帯は標高が高い北硫黄島や母島の山頂部に見ることができる。南硫黄島の雲霧林には多くの希少植物が生育しており、これまで人の手が加わっていない熱帯・亜熱帯の雲霧林の状況を知ることができる。
※この「雲霧帯の形成」の解説は、「南硫黄島原生自然環境保全地域」の解説の一部です。
「雲霧帯の形成」を含む「南硫黄島原生自然環境保全地域」の記事については、「南硫黄島原生自然環境保全地域」の概要を参照ください。
雲霧帯の形成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/20 09:19 UTC 版)
亜熱帯や熱帯にある多くの島では島の斜面に沿って上昇気流が発生し、高度の高い場所ではほぼ常時雲や霧に包まれる。その結果、亜熱帯や熱帯にある島の標高の高い場所はほぼ常に雲や霧に覆われた雲霧帯となる。小笠原諸島の場合、島の標高が比較的低いため雲霧帯の形成は一部に限られており、小笠原群島では父島中央部の一部、母島の中央山地に見られ、小笠原群島よりも標高が高い火山列島の北硫黄島と南硫黄島の高所にははっきりとした雲霧帯が存在する。湿度が高い雲霧帯ではシダ植物や着生植物などが豊富に生育し、小笠原諸島の中では狭い地域ではあるが独特の生態系が形成されている。このように小笠原諸島内の気象条件の差によって、より複雑な生態系が生み出されることになった。
※この「雲霧帯の形成」の解説は、「小笠原諸島の自然」の解説の一部です。
「雲霧帯の形成」を含む「小笠原諸島の自然」の記事については、「小笠原諸島の自然」の概要を参照ください。
- 雲霧帯の形成のページへのリンク