酸化物の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 23:53 UTC 版)
酸化物はブレンステッド酸ないしはブレンステッド塩基としての性質を示す。酸としての性質のみを示すものを酸性酸化物、塩基としての性質のみを示すものを塩基性酸化物、そして酸としても塩基としても反応するものを両性酸化物と呼ぶ。(水 H2O や一酸化窒素 NO などは酸性も塩基性も示さないため、中性酸化物と呼ばれることがある。)金属元素の酸化物は塩基性酸化物、非金属元素の酸化物は酸性酸化物、その中間の元素の酸化物は両性酸化物となることが多い。両性酸化物として、ここではアルミニウムの例を示す。 Al 2 O 3 + 3 H 2 O + 2 OH − ⟶ 2 [ Al ( OH ) 4 ] − {\displaystyle {\ce {Al2O3\ + 3H2O\ + 2OH^- -> 2[Al(OH)4]^-}}} (酸として反応) Al 2 O 3 + 6 H + ⟶ 2 Al 3 + + 3 H 2 O {\displaystyle {\ce {Al2O3\ + 6H^+ -> 2Al^{3+}\ + 3H2O}}} (塩基として反応) 金属酸化物の物性は多様であり、身近な製品で酸化物を含まないものを見つけるほうが困難なほどである。電気的特性を例に取ってみても、絶縁体、金属と同程度の導電率を有する電子伝導体、イオン伝導体、超伝導体(高温超伝導)、熱電変換素子、強誘電体、強磁性体など、その物性と用途は多岐にわたる。具体的には、二酸化ケイ素 SiO2 は絶縁体として半導体素子の基礎であるトランジスタに用いられ、イットリウム・バリウム・銅の酸化物は代表的な高温超伝導体であるイットリウム系超伝導体であり、コバルト酸化物は有望な熱電変換材料と考えられている。
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