日常的なことの中で起こった出来事や環境に対してうまく対処できず、心身に様々な症状が現れて社会生活に支障をきたす障害を言います。ストレス反応の1つですが、このストレスが過剰であったり長く続いた場合、あるいは個人がそれに対して過敏になっていた場合などに、バランスが崩れて障害が出てきます。ストレスに弱い人や、傷つきやすい人が罹りやすいと言われています。適応障害ではこういった個人的な素質も大きく関係しますが、ストレスがなければこの状態は起こらなかったと考えられることが基本的な概念となります。
症状はゆううつ、不安感、不眠症、頭痛、不眠など、人によって様々ですが、仕事や学業などを続けたり、対人関係や社会生活を続けることに問題のある状態となります。これらの症状は一般的には正常な人にも表れる症状ですが、適応障害の場合はそれを超えた過敏な状態となります。
治療にはまず原因となっているストレスを軽減し、心理的に回復させることが必要です。また、場合によっては薬物療法が必要な事もあります。
てきおう‐しょうがい〔‐シヤウガイ〕【適応障害】
適応障害(てきおうしょうがい)(adjustment disorder)
自分が置かれた立場にうまく適応できずに、日常生活に支障をきたす病気のこと。外的要因に基づくストレスに対する過剰な反応が主な原因と考えられている。
不安や抑うつ症状などの情緒的な問題、不眠や食欲不振などの身体的な問題が出るほか、症状の進行により、遅刻・欠勤、過剰飲酒などの問題行動に発展する場合もあるという。
適応障害の治療には、周囲の環境を変えてストレスを和らげる「環境調整」をはじめ、カウンセリングを通じて気持ちの整理を図る「精神療法」、場合によっては薬物療法が必要なこともある。
宮内庁は 7月30日、皇太子妃雅子さまの病状について、適応障害との診断結果を公表した。現在の状態については「徐々にではあるが、回復の兆候がみられる」と説明している。
(2004.08.03掲載)
適応障害
別名:適応異常,不適応
適応障害
適応障害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/05 11:39 UTC 版)
適応障害(てきおうしょうがい、英: adjustment disorder:AD)とは、はっきりと確認できるストレス因子により、著しい苦痛や機能の障害が生じており、そのストレス因子が除去されれば症状が消失する特徴を持つ精神障害である。『精神障害の診断と統計マニュアル』(DSM)の『第4版』(DSM-IV)では適応障害として独立していたが、『第5版』(DSM-5)ではストレス関連障害群に含められ、他に急性ストレス障害や心的外傷後ストレス障害(PTSD)が含まれる。
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