遠地津波(えんちつなみ)distant tsunami
遠地津波
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/22 15:03 UTC 版)
この遠地地震に伴う津波を「遠地津波」と呼ぶ。これは、地震の発生場所から遠く離れており、揺れが観測されなかった地域であるにも関わらず、津波が観測される現象である。日本においては、震央が、本州・四国・九州・北海道の沿岸から約600km以遠の地震に伴う津波をこのように呼んでいる。 気象庁では、2010年のチリ地震による津波を踏まえ、太平洋の遠い海域で発生し日本へ来襲する遠地津波における予測精度の向上のため、 遠地津波データベースの改善、遠地津波予測シミュレーションの高速化・高精度化を行うとともに、 これらによる日本沿岸での津波予測値を海外の津波観測データを利用して修正し、より適切な津波警報等を発表する津波評価・解析装置の整備を進めるなどの対策を行ってきた。例えば南鳥島には、1996年4月に、南米などから襲来する津波を、日本沿岸に到達する前に捕らえるための「遠地津波観測計」が設置された。ここで観測されたデータは、衛星回線を経由して気象庁へ伝送され、 津波注意報・津波警報などの情報に反映されている。 主な遠地津波の災害事例 チリ地震津波(1960年)- 日本でも大規模遠地津波により大きな被害。 スマトラ島沖地震(2004年) - インド洋沿岸の広範囲に大規模津波。 東北地方太平洋沖地震(2011年) - 日本だけでなく太平洋沿岸各地に津波。アメリカ西部やチリでも観測。
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