貞操義務
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 23:52 UTC 版)
夫婦は貞操義務(守操義務)を負う(通説・判例。大決大15・7・20刑集5巻318頁)。民法上には直接的な明文の規定はないが、婚姻の本質からみて当然の義務であると解されており、不貞行為は離婚原因となる(770条1項1号)。 夫婦間の不法行為責任 他方配偶者は不法行為責任(損害賠償責任)を追及しうる(通説・判例。大決大15・7・20刑集5巻318頁)。 第三者の不法行為責任 相手方たる第三者は共同不法行為者となり(大刑判昭2・5・17新聞2692号6頁)、その第三者に故意・過失がある限り、他方配偶者はその第三者に対しても慰謝料請求しうる(通説・判例。大刑判明36・10・1刑録9輯1425頁、最判昭54・3・30民集33巻2号303頁)。ただし、判例は夫婦関係がすでに破綻していた場合の第三者の不法行為責任を否定する(最判平8・3・26民集50巻4号993頁)。なお、夫婦間の未成年の子からの第三者への損害賠償請求は否定される(最判昭54・3・30民集33巻2号303頁)。
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